感動レベルの商品を作ることが大切だと思った話

ミシュラン星のレストランに野菜を卸している農家さんのジュースが美味しすぎた

早いもので、お歳暮の季節になりました。
独り身のフリーランスではありますが、有難いことに今年もクライアントさんからお歳暮を何個かいただきます。

そのいただいたお歳暮の中で、「これ、ちょっと美味しすぎる」というトマトジュースに出会いました。
まさに感動レベルのトマトジュース。

ここまで美味しいトマトジュースを飲んだことはありません。

変に甘い、もしくは変にしょっぱい印象が強く、喉越しがなんとなくドロドロしている。私の中のトマトジュースの印象はこんなところだったのですが、これは本当に自然の甘みと酸味オンリーのトマト(もちろん原材料はトマトのみ、甘味料とか塩はなし)。しかもドロドロしすぎず、サラサラの喉越しで後味スッキリ。本当に美味しいんです。

あまりに美味しかったので、お贈りくださったクライアントさんと冬を越して5月に実際にお会いした機会に(普段はオンラインでのやりとり)そのトマトジュースのことを聞いてみました。12月にもらったお歳暮のことを、5月に覚えているくらい美味しかったのです。(もちろん受け取ってお礼の感想は差し上げておりますよ^_^)

私:「あ。そういえば昨年のお歳暮でいただいたトマトジュース、本当に美味しかったです。あっという間に飲んでしまいました。飲むのがもったいないくらいでしたよ〜。あれ、どこかネットで購入とかできるんですか?」
ク:「あら、それは良かったです〜!あれ、本当に美味しいでしょ!私もあれ以上のトマトジュースには出会ったことなくて・・・、毎年農家さんから直接買っているんです」
私:「そうなんですね。確かに、あれ以上のトマトジュースにはもう出会えない気がします・・・。農家さんは普段は売っていないんですか?」
ク:「あー。いつも売っていないんですよ〜。その年のトマトが本人が納得できるレベルのものができた時にしか販売してくれないんですよー。」

・・・なるほど、
どうりであれだけ美味しいわけだ。

お話しを聞くと、その農家さんは普段ミシュラン星を獲得したレストランのシェフ達が、こぞってトマトを買いにいくという北海道の最高の農家さんだとか。

早速トマトジュースの裏側にあるラベルの、「トマト生産及び販売者」のご住所と屋号をググってみたのですが、
適切な該当結果ヒットせず。

おそらくホームページもブログもSNSもなーんにもやっていないのだろう。

ふうむ。

もし
生産者の思いや、このトマトジュースの味、毎年作ることができない話、ミシュランガイドに載ったレストランのシェフの称賛コメントなんぞをSNSやブログで発信したら、その農家さん、かなり大変なことになるかもしれない、と思うと同時に
とてもいいものが認知されていないという悲しさ、発信の方法、発信の力はやっぱり大切なんだなと改めて思いました。

感動レベルの商品を作ることの大切さ

デザインの仕事を始めて15年。
いろんな商品の販促物を作ってきました。

販促物のデザイン1つ、セールスコピー1つで商品の売れ行きが変わるのも事実ですし、デザインとコピーで売上を上げるのが私の仕事。

しかし、それ以前に人を喜ばせることができる感動レベルの商品を作るのはクライアントさんだということは、プロジェクトを進めていく中でとても大切なことです。

これは私たちにも同じこと言えます。
テクニックやデータを組み合わせて、人を喜ばせることができるかどうか。
テクニックやマニュアルだけを頼りに仕事をしていても、感動するレベルに達することはできません。「目の前のクライアントさんが成功するためにはどうしたらいいのか」ということを全力で考えることが大切です。

数多くのモノが溢れているし、数多くのクリエイターがいる。多くの仕事は近い将来、ロボットにとって代わられる。

これは余談ですが、つい先日中国の厨房の様子を映した動画を見ました。
この写真はその様子。自動でゆさぶる鍋+自動的に具材を入れる機械を使って、何か炒め物を作っている様子です。

絶対AIに取って代わられることのないと思われていた、調理業界にもAIの技術は進んできているのです。

他にも中国の飲食業界では、約24億円投資して作られた火鍋屋さんが存在し、野菜洗ったり盛り付けする作業や、ホールを駆け回るスタッフもロボット。しかも驚くべきことに、このロボットたちは状況に応じて話すことが可能だそう。

「うちだけは大丈夫」「私はこの仕事だから平気」と思うのがとても危険なことだと感じざるをえない話です。

もし、自分の商品やサービスを他人任せにしていたり、テクニックだけに頼って目の前のお客様のことを真剣に考えていないのだったら、もしかしたら近い将来、とても大変なことになってしまうかも・・・。

AIに取って代わられない仕事を自分で作ること、そしてそれを発信することの大切さ。

トマトジュースからそんなことまで考えてしまった寒さ深まる今日この頃。

いや〜しかし本当に美味しいな。
今日も風呂上がりの一杯をありがたく今日もありがたくいただこうと思っています。

来年も実りの多い季節に恵まれて、どうか良いトマトが収穫できますように願ってやみません。

 

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