苦痛を感じたくない人は高くてもサービスを利用する?と感じた話

今日まで、千葉幕張と大阪で開催されていたサマーソニック2019
フジロックフェスティバルと並んで日本を代表する音楽フェスです。

今年からフジロック同様に一部アーティストのライブはYoutubeで配信。
私も現地に行きたかったのですが、今年は涙を飲んでYoutube配信で鑑賞していました。

ところでこのサマーソニックは今年で20回目の開催。「電車で行ける音楽フェス」というコンセプトもすっかり定着。屋根があるエリアも多いのでフジロックとは違い、雨用の重装備も必要なく普段と同じ装いで出かけることが可能です。

開催当初の2000年頃は比較的洋楽アーティストの出演が多かったように思いますが、近年はミスターチルドレンさん、きゃりーぱみゅぱみゅさんや、今年はB’zさんなど日本でもお馴染みのアーティストも多数出演。

これまで音楽フェスにあまり参加したことのない層まで取り込もうとしています。

そんな中、数年前から登場したのが、プラチナチケットと呼ばれる入場チケットにプラスして様々なサービスが受けられるチケットの種類です。

従来は、1日券15,000円と2日券(今年は3日間開催なので3日券39,000円)の販売のみでしたが、数年前から、プラチナチケット1日券25,000円という券種が登場、購入時にチケットの種類を選べるようになりました。

従来よりもおよそ1万円高いこのチケット。
1日参加するのに25,000円払うわけですから、決して安くないのですが、意外や意外に、このチケットが売れており、時にはソールドアウトになることも。

プラチナチケットは、特典としつ
・ステージ前方の専用エリアでのライブ鑑賞可能
・専用の休憩ラウンジ利用可能
・グッズ購入時に並ぶことなく優先レーンの利用可能
・専用トイレの利用可能
・専用クロークを何度でも無料で利用可能
・ウェルカムドリンク付き

などなど専用〇〇がいっぱい。
プチ優雅な気分でフェスティバルに参加できます。

私なんぞ貧乏性なので、一番安っすいチケットで全くこと足りるのですが、このプラチナチケットは、根っからの音楽フェス好きさんも、もちろんターゲットにしていますが、それ以外に
例えば
・初めて参加する
・混んでいるのはわかっているけどそれが苦手だから今まで参加を躊躇していた
・どうしても前で見たいアーティストがいる。だけど前まで人を押しのけていく勇気がない
など、これまで参加をためらっていた人を囲い込もうとした戦略なのではないかと思っています。

根っからのフェス好きさんは、人の多さや混雑にも慣れていますし、前に行きたければぐいぐいと、さささっと行く術を持っています。

このプラチナチケットが発売された時に「こんな1万円も高いチケット、買う人いるんかね?」と私の周りのフェス好きの人達の間でも話題になりましたが、恐らくターゲットはフェス慣れしている人間ではない、先に書いたようなこれまでためらっていた人達なのだと感じています。

要は、参加したいけど苦痛を感じるのは嫌、と思っている人は、高いお金を払う可能性があるということです。

飛行機のビジネスクラスやファーストクラスもそうですよね。
広いシートでくつろいで、特別なお料理をサーブしてもらう。

会社の代表の方やエグゼクティブな方は頻繁に利用されていますが、ご年配層向けの旅行雑誌を眺めていると、意外と料金表にはエコノミークラスの他にビジネスクラスの案内が書かれています。ご年配の方にはきっとビジネスクラスの需要があるんでしょうね。

より快適に、苦痛を味合うことのないように、特典や優先を設け敢えて高い料金を設定する。
良い体験をするために、高いお金を払う。

このような価格設定ができるサービスは、興味のない人からすると「ふん!」と思われるかもしれませんが、企業側にとってもお客様にとっても非常にメリットのあることです。

「安さ」でアピールするのではなく、このように双方にメリットがあるようなサービスが、他でももっと増えていいのにな、と思います。

…とここまで書きながら、私はやっぱり従来の15,000円チケットで十分楽しいのですが^_^

でもネタのために、再来年は(来年は東京オリンピックのためサマーソニックの開催はありません)プラチナチケットも購入してみようかな…。

それでは今日はこの辺で。

\お読みいただきありがとうございます/

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