先月あたりからにわかに依頼が増えてきている案件があります。
それは、
過去に作った広告の
価格を訂正
をするという作業。
今年2021年4月1日から始まる
「総額表示の義務化」に伴うものです。
これにより今まで
980円(+税)
980円(税抜)
という表現は全部NG
になるんですね。
これ、お買い物するお客様にとってはわかりやすい表示になりますが、お店側からすると若干「いや〜な義務化」でもあります^^;)
何でって、
パっと見る広告で
980円(+税)
と書くことで、
「お得感」を出す広告が
非常に多いからです。
若干古い話ですが、
980円、1980円など、末尾2ケタの数字が「80」は「末広がり」の数字と呼ばれていて、お客様が一番購入に結びつく「御目出度い価格」と言われてきました。
ぱっと見ですが、
①980円(+税)
と書いてあるのと
税込価格で
②1,078円(税込)
と書かれているのと
どっちが「お得そう」に感じますか?
結局最後に支払う金額は同じ1078円ですが、店頭POPや広告で税込価格の表示を見ると、その一瞬の感情がちょっと違ってきますよね。
ですが決まりなので、4月1日以降は「税込表示」をしなければいけないですが、この「義務化」で改めて感じたことがあります。
それは、
「価格が魅力」の
時代はおしまい
ということです。
これまで、
・お値打ち感
・お得感
だけで展開してきた会社は、
価格以外の価値を提供することが大事
なのではないか、と思っています。
ちなみに
このブログを書いている2021年3月4日には、ユニクロとGUが4月1日から税込価格表示をすることで、実質9%の値下げをするというニュースが流れていました。
実質9%値下げのニュースが出ているユニクロですが、
ユニクロは以前から決して
・お値打ち感
・お得感
で商品を販売していません。
夏物や冬物セール時も
「値下げ」
「処分価格」
「割引」
という言葉は使わずに
「新価格」
という言葉を使っています。
「値下げ」「処分価格」「割引」という言葉を
ユニクロの店内で見てもワクワクしない。
むしろ
「余ったもの」「売れ残り」という
ネガティブなイメージの方が強くなる。
なので
割引率の数字なども一切掲載せず、
店内には「新価格」と赤いPOPだけを掲示しています。
\新商品/
\新作/
などのように
\新/
で始める言葉を用いて、
ブランドイメージをキープしている
と言われています。
ここまで徹底して「価格表示」のことを考えているんですね。
実質9%値下げは、大企業にしかできないことかもしれませんが、価格に対する表現は会社の規模に関係なく誰もが考えることができます。
「消費税込み」だから
損に見える
という気持ちを抱かせないように、
商品やサービスの発信、お店や会社のストーリーを語ることが、ますます必要になってくるのではないかと改めて思う今日この頃です。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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