効率とコスパも大事だけど、本質をもっと大事にしたい話

先週末、久しぶりに好きな映画「ゴッド・ファーザー」を自宅で視聴していました。

数年前にブルーレイ・ディスクを買ったものの、今はアマゾンプライムやネトフリでも視聴できる便利な時代になりました。

1を観ると、毎回当然2、3と続けて観たくなるのですが、全部再生すると約10時間……。

2が終わる頃には深夜になっており、3は断念(^^;;
この週末に3だけ再生しようかな、と思いながら過ごしています。

「ゴッド・ファーザー」は、今から約50年ほど前の映画ですが、その絶妙な人間模様と間の取り方、そして当時のファッションや華やかなパーティシーンなど時代がわかる映像、もちろん俳優さんの演技も含め、大好きな映画のひとつ。

何気にビジネスのヒントも詰まっており、見応えのある映画なので、まだの方にはぜひ見ていただきたい作品です^_^(ちょっと長いけど)

さて、前置きが長くなりましたが今日の本題。

それは先日見たこちらのニュースについてです。

参考 「映画を早送りで観る人たち」の出現が示す、恐ろしい未来現代ビジネス

なんと今、
映画を早送りで観る人が
急増している
という話。

ネトフリには1.5倍速で再生できる機能がついており、

その機能を使って
1.5倍速で視聴したり

セリフのない場面は観ても意味がないと
みなされてスキップして再生する

人が増えているそうな。

加えて最近話題になっている映画は、心情を全て「心の声」としてセリフとして声になっているので、早送りで観ても意味がわかっちゃうんだそうな。

「謎に包まれたままじゃ置いてかれちゃう。

面白いですよっていうのをある程度出さないと、うまくいかないんだろうなっていう時代かなって。

謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなってきている」

↑これは先日完結を迎えた映画、「エヴァンゲリオン」の原作者・庵野秀明監督の言葉ですが、

今は謎めいたシーンよりも、
より具体的なシーンを入れないと、
理解してもらいにくい。

という解釈もできる、
と先ほど紹介した記事には書かれています。

この記事を読んで、
マジか……と思いましたが、

それくらい最近は
映像コンテンツが溢れており、

観る側も
「コスパ」を重視して
映画を視聴

するように
なってきているんですね。

そういえば、
以前一日に映画を5本観ている、と自慢している人の話を聞く機会がありましたが、

話をよく聞くと、

仕事をしながら、
脇にもう一台PCを置いて映画を再生し、
それを「ながら観」しながら
仕事をしている…との事。

映画に詳しくなりたい

カルチャーに詳しくなりたい

自分は
「詳しい人」
「映画通」だと
SNSを通じて思われたい

でも視聴は
正直めんどくさい

時間もったいない

全ては時短が大事

だから倍速再生で
いいんじゃね?

わからなかったところは
ググって調べればよくね?

…という感じで、
時短再生するという具合です。

40歳を過ぎた私には理解しづらい、
新しい概念なのかもしれませんが、

てっとり早く

効率的に

時間をかけず

の考え方が世に広がりすぎて、
ついには映画まで
「効率的に」
が求められる時代になったようです。

読書を短時間で行う速読のように、
動画コンテンツも速見(?)
が流行しているんですね。

私もビジネス書の速読法を過去に習いましたが、これはあくまでも最新の情報に触れておくために使う方法で、ビジョナリーカンパニーや7つの習慣などの名著や、名作と言われる小説を読む時、私は速読法を使いません。

時間がかかっても、丁寧に読みます。

特に小説を速読で読んでも、全く意味がありませんよね。

一つのセリフやその行間に、
物語の温度や湿度が存在します。

時代背景や風景の描写一つとっても、読むだけで知識が深まるし、想像する時間が楽しいものです。

その積み重ねが、
実は仕事のアイデアの源になったり、
逆に大きな気分転換の時間
になったりします。

この世のヒット作のほとんどは、いわゆるオタクの人が作り出していますが、

本当のオタク、
言い換えれば
本物のクリエイターは、

絶対に効率を優先して、
カルチャーに
触れていません。

お金も時間も
めちゃくちゃかけています。

一つのコンテンツに対して何百万を費やし、何百時間をかけて触れている人が作るから、面白いものができています。

もちろん何事も効率化は大事。

だけど、
全部を効率化してしまうと、
大事な本質を見逃してしまう
気がします。

すると、
自分の頭で考えることも、
やがて面倒になり、
アイデア出しが
しんどくてたまらなくなります。

せめて映画を観る時間くらい、
ネットを遮断して没頭できる時間を作るマインドでいたいな…と改めて思う今日この頃です。

Blueee77 / Shutterstock.com

さて、
冒頭で「ゴッドファーザー」の内容に触れましたが、この話なんぞ倍速再生で観ても、ちんぷんかんぷんです。

2時間半という長い映画ですか、字幕の一字一句も見逃せません。

そして、それを見逃さずに視聴するからこそ、あの映画の深みが沁みてくる…と感じるのは私だけかな?(^^;;

毎回最後に、
「ああかっこいい…、
そして哀しい……。」

と感じる時間も好きなのですが、
今はこう思う時間も非効率なんだろうか・・・>_<

非効率でもその時間を大切にできる人でありたいと思ってます。

それでは今日はこのへんで。

\お読みいただきありがとうございます/

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