5年連続「クリスマスはカップル入店禁止」で話題になる飲食店
この時期になると以前からネットで話題になっていた、京王八王子駅近くにあるレストラン「スパゲッティPiaPia」のクリスマスはカップルの入店禁止の件。
昨日、お昼ご飯時にヤフニュースをチェックしていたら今年も実施されるという速報を発見しました。クリスマスにカップルの入店を禁止するのは、5年連続です。
この店舗、毎年クリスマス前になるとこの張り紙の広告がネットで大変話題になっています。
カップル入店お断りの理由は「スタッフが不機嫌になる」、
ちなみに昨年は「スタッフが思わぬダメージを受ける」、
一昨年は「スタッフが不安がるので健康のため」、だそうです。
この話題を初めてみたのは確か2年ほど前ですが、その時から「いやー、なんて見事な切り口の企画なんだろう。八王子近かったら絶対食べに行くのに。」と一人こっそり思っていました。
実際に食べたレポートをされている、私の大好きなロケットニュースの記事もぜひご覧下さい。
この時期はどこの飲食店もクリスマスメニュー推しであり、たいがいカップルプランや3〜4人プランの広告をよく見かけますし、かきいれ時の飲食店としては当然やって当たり前のプランだと思います、が、しかし。全くクリスマスに関係ない人は絶対いる、そう私のように。
ここで話は少しそれますが、我が家のクリスマスパターンと、本日J-waveが実施していたクリスマスを誰と過ごすか?というアンケート結果について紹介したいと思います。
【我が家のパターン】
夫(飲食店勤務)
クリスマスなんぞに悠長に休めない→ボロきれのような状態で深夜に帰宅→ケーキには全く興味ない(甘いもの嫌い)→用意したプレゼントには一応お礼は言ってくれるが疲労困憊のためそこまで喜びなし
私(自宅事務所のデザイナー)
年末納品ラッシュにつきクリスマス前後は激務→12時間以上の制作→ラジオから流れてくるクリスマスBGMがだんだんしつこくなり(どの曲もシャンシャンいってるアレ)→マリリンマンソンのThe Beautiful Peopleを聴き始める
数年前にかろうじて予定が合ったので、近所の和食屋さんに行き(単に二人とも夕食を作る気が起きなかった)出し巻き卵を食べたことを思い出します。
【今朝のJ-wave/Twitterアンケートの結果】
本日20日のJ-wave Step Oneのオンエアで「クリスマスイブ、誰と過ごす?」というTwitterアンケートの結果、
実に半分が「はあ?それどころじゃないよ!」との回答。
アンケートの場所がTwitterだからこんな非リアな結果が出た・・・というのも考えられますが、それを差し引いて考えても絶対「それどころじゃねえー!!」と思っている社会人の方は多くいるのではないでしょうか。
話を「スパゲッティPiaPia」に戻します。
ヤフーニュースによると、このクリスマスカップル入店の御触れは、5年前から始まったそうですが、張り紙を出してから年々クリスマスイブに来店するお客様が増え続け、昨年は400人もの来店があったそうで、さらに同店の担当者によると「毎年お客さまは増えている。昨年は2時間ほどを除くと、常にぎゅうぎゅうで満員の状態だった」とのこと。
そう、この張り紙一枚でこの店舗は世間の話題になり、知名度がぐんと上がったのです。
このたった1枚の手書きの張り紙でここまで話題をさらうなんて、このアイデアには脱帽です。
ターゲットがいれば、逆を行くアイデアだって十分に当たる
「〜だから、〜のキャンペーンをしなくてはいけない!うちは他にはないメニューやプランをやろう!」というのは実は何も考えていないことなのかもしれません。
どういうお客様に来店してほしいのか、そのためにうちができることは何なのか。
シンプルな2つの問いですが、この問いにしっかり向き合えば、手書きの張り紙1枚で売上も話題も上がっていくことができるのではないでしょうか。
ターゲットを決める時も「20代女性」「30代男性」とかではなく「20代女性で、●●に一人暮らし、会社は都内で、年収は〇〇円・・・」という風に具体的に絞って考えることが望ましいです。具体的になればなるほど、そのターゲットが欲しがっている商品やサービスの刺さりまくる切り口が見えてくるはずです。
「スパゲッティPiaPia」さんは、本当にスタッフが不機嫌になるからだったかもしれませんが・・・、だからこそ見えてきた「こういうお客様には来てほしくない、こういうお客様に来て欲しい」という明確なターゲットが、毎年話題になる張り紙を生み出したのではないかと思います。
ちなみにヤフーニュースの取材によりますと
「スタッフと話をし、『今年で最後かな』とも思っている。もう良いかなと。ただ、今後も何かしら目を引く、お客さまに喜んでいただけることはしていきたい」と話しているとか。
この張り紙は今年で終わりでも、お客様に喜んでいただけることを考えていきたいとお話される姿勢は素敵ですね。
私たちデザイナーもこの視点でいつも制作をすることを忘れてはいけないと思ったクリスマスの4日前でございます。
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