「良い商品だから売れる」と思っている人に読んでほしい1冊

先日、「ぼくらはお金で何を買っているのか。」(Clover出版)を拝読しました。

マーケティングに関する内容が書かれているビジネス書ですが、その中身は「ごく普通の会社」が舞台の物語になっており、小説を読む感覚で、お客様から喜ばれ選ばれ続ける秘訣がぎっしりと書かれています。

主人公が新しい視点を持って、営業に取り組みお客様に感謝されていく様子が描かれていますが、業種関わらずモノやサービスを販売している中小企業の方や、営業職の方にもぜひオススメした1冊です。

私は本書の著者でありマーケティングコンサルタントの松野恵介先生の講座に参加しお話させていただいたことがありますが、たった一度しかお会いしたことがないにも関わらず、その関西弁の優しい口調で語られる内容に深く共感し、それ以来すっかり松野先生のファンに////

著書も多数拝読していますが、私のように難しいカタカナのマーケティング用語が羅列されることなく、商売をしている全ての方が理解できるような文章で書かれているので、松野先生の他の書籍もオススメです^_^

本書では、

・「カンブリア宮殿」にも出演した珍味メーカー
・1年で売上1億円の外壁塗装会社
・定価販売でも新幹線に乗ってお客様が来る野球用品専門店
・過疎化のシャッター街でも大人気の服飾店
・35年間、流行り続けた伝説の喫茶店

などベンチャーやスタートアップ企業ではなく、私たちにも馴染みがあり利用するような店舗の復活劇や取り組みが物語形式で書かれており、間にはその物語に関する解説やマーケティングに関する知識が書かれています。

本書を通して一貫して言えるのは、

良い商品だから売れるわけではない
お客様は売り込みをされたくない

ということです。

本書の序盤に書かれている解説に改めて大事にしたいと思える内容が書かれていたのですが、それは米大手通販サイト・アマゾンに絡めた「これからの正しいマーケティング」についての解説です。

Jonathan Weiss / Shutterstock.com

余談になりますが、記事のタイトルに「アマゾン」という言葉を入れると、その記事は非常によく読まれるそう。

正確に言うと「対アマゾン」に関心のある読者がとても多く、あらゆる業界に置いてアマゾンはライバル視されているということがよくわかります。

先日ニュースにも流れていましたが、世界各国が現在実施している外出自粛の影響でさらに業績が拡大し、新たに雇用を拡大するとのこと。レイオフやリストラの話題があがっている企業とは180度真逆の報道です。

しかも、さらに在宅で勤務できるお客様対応スタッフの募集まで・・・。雇用まで魅力的になってきています。

品揃え、価格、利便性の3拍子が揃っているので、私もアマゾンを頻繁に利用していますが、私だけではなく世界中が認めているアマゾンの利用のしやすさ。

ということは日本の小売業界が、
品揃え、価格、利便性の3点で勝負しても勝ち目はないのではないか、と本書では解説されています。

そうでなくても、日本には「いい商品・いいサービス」が溢れており、別に珍しい存在ではありません。

もっと言うと
単なるモノやサービスを欲しがっている人はもう存在しない、と本書では推測されています。

だから、
その商品を買うと、お客様にはどんないいコト(体験)があるのか?
自分の会社と付き合うと、どんないいコト(体験)があるのか?

すなわち、商品やサービスを使った先にある幸せなことを一人ひとりが語る必要があるんですね。

すでに知ってるよ、と思われる方もいるかもしれませんが、その先入観を一度置いて読んでいただくと、基本的なところから「商品やサービスを使った幸せなこと」を伝えるヒントがたくさん見つかります。

今、飲食店をはじめ様々な会社がかつてない大変な状況にあります。

本当に1日も早くこの事態が終息してほしいと願ってやみませんが、この中でも自分たちにできること、この状況でもどうやったらお客様に喜んでもらえるか、などを読了後は考え直すきっかけになるなるかもしれません。

「お客さんをしっかり見ること」。
どんな状況でもこのことを忘れずに、私も日々の仕事をもう一度見直したいと思います!

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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