「経験を積めば自信が持てる」
これは本当か?
デザイナーになって15年ほど経ちましたが、今自分が作るデザインに自信があるか?と言われると「あるよ」と言えるようになりました。
ただ、これは15年という「時間の経験軸」で答えているわけではありません。
今でもごく稀に、車を販売するディーラーの広告など、会社のイメージを先行する広告の依頼を受けることがありますが、これに対しては「ごめん、自信ない」と思ってしまいますので、もうお断りしています。
自信がある、と答える根拠には
必ず、デザインする目的がそこに存在しているものに対しての制作です。
・今より反応を出す
・売る
など、
この広告を作って、こんな目的を達成したい。
と最初に目標があるもの。
この目標が最初にあるからこそ熱を上げて、時間を忘れて、制作に取り組むことができますし、クライアントに対して妙にオドオドして「えっと、あの、その、A案とB案とC案とD案を作ったので・・・」と、もじもじそわそわした提案をせず制作に取り組むことができます。
「売れる」ことを一番に考える。
というマインドセットを持って取り組むこと。
この目標を最初に自分に掲げること、
そしてクライアントとその目標を最初に共有する。
制作自体は大変かもしれませんが、
「どうしよう・・・こんなデザイン出したら明日しばかれるかもしんない、怖い・・・・。」なんて超絶ネガティブな思考にならずに済みます。
経験年数が多いと、その分色々な場面を見てきているので、そういう意味では別の自信が持てるかもしれません。
でも決して経験年数=自信につながる、わけではない。
デザインの制作にちゃんと目的を持っているか、
これが本当に大事です。
昔の話をします。
今ではもうずっとリピートをしてくれるとある非常に仲の良いクライアントさんがいますが、その出会いは最悪でした。
そのクライアントさんと私を繋ぎ、ディレクション全般を担当するはずだったディレクターさんが、途中でクライアントと大喧嘩になりました。
もはや関係は修復不可能なほどになりました。
しかし依頼されている商品紹介のランディングページ10ページ分の納期は1週間後。
最悪極まりない状況です。
ここに来て、他のデザイナーを探ししているとリリース日に間に合わず、クライアントはディレクターを介さず、私に直接「とりあえずデザインやってくれ、あんたデザイナーだろ!?」と言い出しました。
とにかく、とにかく「売れること」1点に集中し丸々1週間、トイレ以外ほとんど席に座ったまま制作していましたが、結果そのランディングページが前年より3倍近い売上を出すことができたんですね。
作ったデザインはおしゃれでも洗練されているわけでもありません。
むしろダサい。
・文字は大きく読みやすく
・写真は大きく見やすく
こだわりはここだけです。
(逆に言うとこれ以外こだわる時間がなかったというのも正直なところですが。)
この経験は私にとって大きな自信につながりました。
なぜならそのクライントさんとは今でもお付き合いがあり、信頼関係を結ぶことができているからです。
もしこの目的を持っていたら、もちろんテクニックはある程度必要ですが、デザイナー1年目の人だって自信を持ってデザインすることができるのではないかと思います。
プロとしてお金をもらって制作をするので、もちろんテクニックは必要です。
だけど、制作するマインドはテクニックと同等かそれ以上に大切です。
デザイン制作の専門学校でも、このことを教えてあげる授業が出てきてもいいのではないかと心の底から思っています。
それでは今日はこのへんで。
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