えらいてんちょうの「しょぼい起業」に学ぶしょぼくない話

以前購入してからKindle内で長時間“積ん読”状態だった、えらいてんちょうさん著の「しょぼい起業で生きていく」。最近やっと読了しました(もっと早く読めば良かった)。

既にネット界隈では話題のえらいてんちょうさんの本書。
「組織で働くのが無理なら起業しよう」
「つらいことをやる必要はありません」
など起業に対して様々な前向きな考えをたくさん得られる一冊です。

既にこの本に対しては数々の書評がありますし、同じ起業している身の私個人としては賛同できるところと、できかねるところがある、というのが正直な意見なのですが、
この本の中で「このマインドを持っているからこそ、やっぱり起業で成功しているんだろうな」と感じた点を今日は二つ紹介したいと思います。

それは本書の第5章に書かれている箇所。
実際に起業した後で、その「しょぼい店舗」を流行らせるためのポイントがまとめられているセンテンスです。

仕事をしている人のところに、仕事は来る

私はかつて起業した当初、異業種交流会やビジネス交流会に数回顔を出したことがありました。でもすぐに行くのをやめてしまいました。
先に断っておきますが、私は決して異業種交流会の類を批判するつもりはありません。知らない人と新しい出会いをすることはとても大切ですし「人は人でしか磨かれない」といつも信じています。そこでの出会いがビジネスに発展する人もたくさんいると思います。

ただ、その交流会では、あまりにも
「仕事をください」
「何か仕事はありませんか?」
と名刺交換の次に言われることがとても気になっていました。

えらいてんちょうさんも本書では、

有名なところに人が頼む最大の原因は、有名なところは場数をこなしていて、仕事に慣れているからなのです。
「仕事なーんもないから、仕事ください」って人より、「めちゃくちゃ忙しいけど、この日なら空けられます。どうしますか?」っていう人に仕事を頼みたいですよね。

と語っています。
これは本当にその通りです。

私もカメラマンやコーダーさん、イラストレーターさん、時にはライターさんなど様々な方に仕事の協力をお願いしますが、皆さん揃いも揃ってめちゃくちゃ仕事が忙しく、常に多くの案件を抱え、日本全国や海外にも出張に行っていていつもまずスケジュールを抑えるのに、まずドキドキする方達ばかりです。

その時に
「仕事をください」と言われた人の顔を思い出すことはほぼ99%ありません。いつも忙しいけれど、スケジュールを私のためにこじ開けていただいてその上でいつもいい仕事をしてくださる方の顔をいつも思い浮かべてしまいます。

そして彼らはいつも激務にも関わらず、いつ会っても「楽しそう」で、プラスオーラーが全面に表れています。

ご紹介している「しょぼい起業で生きていく」の中にも、
“「なんとなく楽しそう感」が人を集める”と書かれていますが、これも本当にその通りだと言うしかありません。

マイナス情報は公開の場に出さない方が良いでしょう。
売り上げが悪かった、客が全然来ない、ゴキブリが出た、全部NGです。
お客さんが来なかったことをどうしても発表したい場合、たとえば「天気が悪かったが、思ったよりたくさんの方にお越しいただけました」とか、「きのうは満員だったが、きょうはお座りいただけます」とか書きましょう。

工務店で仕事が来なかったなら、道行く人にあいさつをしながら、キレイな作業着を来て、店の前を掃き掃除していましょう。(中略)

この仕事している感こそ、お客さんが仕事を依頼するいちばんの条件なのです。

マイナス情報を公の場で出さないこと、とえらいてんちょうさんは語ります。
ぶっちゃけ暇な時に「仕事をください」と言うことも大切なことだと思いますが、この時もベクトルをお客様に向けて何か発信や行動をしていると、自然と依頼が集まってくる状態を生み出すことは、スピリチュアルでもなんでもなく、本当に自然のことだと感じています。

なんとなく楽しそう!なんとなくすごそう!これだけで人は集まってくる。
逆を言えば、なんとなくつまんなさそう、なんとなくダメそうと思われてしまうと、それだけは人は離れていくと語るえらいてんちょうさんの言葉にはとても賛同できます。

価値の言い換えでイメージアップ戦略

「マンションポエム」をご存知ですか?

新築不動産の広告に掲載されているキャッチコピーのことで、なかなかダイナミックでドラマティックなコピーなのですが、新聞の折り込み広告で、電車の車内で誰しも一度は目にしたことがあるのではないかと思います。

ネット上で、コピーライティングの講座などで、時に揶揄される対象でもあるこのマンションポエム。気になる方はGoogle先生で検索していただければすぐにその聖典のような文章達が表示されます。

しかし、不動産広告のこのマンションポエム、「価値を伝える」コピーとして別の角度で見るとものすごく学ぶことが多くあるコピーです。

本書にも例えて書かれていますが、
「憧れの成城が目の前に」
というこのコピー。

これは決してこのマンションが成城にあることを指していません。
成城はあくまでも目の前であって、最寄り駅は仙川駅だったりする場合があります。しかし「成城」ということで価値がグッと上がる。

このように、
自分の価値を言い換えて「楽しそう」、「なんだかすごそう」と思わせるテクニックがこのマンションポエムからたくさん学ぶことができます。
当然嘘を言ってはいけません。
ですが、言い換えることは嘘ではないということです。

例えば講座やセミナー、レッスン教室などで集客がうまくいかず、受講生があまり集まらなくていつも3〜4人の人数で開催されている教室も、
角度を変えてみれば「少人数でアットホーム」「少人数だからこそ目の行き届く指導」という風に置き換えて表現できます。

これが「現在3名しか受講生がいません!まだまだ受講生大大大募集♪」なんて表現すると印象はどうでしょうか?
捉え方が全然違いますよね。「え?ここの教室大丈夫なんか?」と思われても不思議ではありません。

今日のまとめですよ

「しょぼい起業で生きていく」をかいつまんでご紹介しましたが、
何となく楽しそう
自分の価値を言い換える
ことでファンが増える、とえらいてんちょうさんは語っています。

ファンが増えれば、「なんか仕事ないですか?」と言わなくても、自然と向こうからお客様は集まってきます。その「楽しそう」な雰囲気を出すためにも、やはり何かしら発信をしていくこと、これを常に欠かしてはいけないな、と改めて基本にも気づいた一冊でした。

Kindle unlimitedで無料で読めますので、まだお読みでない方、是非ご一読ください♪
それでは今日はこのへんで。

\お読みいただきありがとうございます/

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