40億円もかけてデザインリニューアルしたのに大失敗した話

先日、ローソンさんの新PB商品のパッケージデザイン達が不評という記事を書いたばかりなのですが、今日も一つ世界的に有名な企業の失敗したリニューアルデザイン例を(自戒も込めつつ)紹介したいと思います。

それは、世界的に有名な飲料水ブランド「トロピカーナ」の本国・アメリカ版が2009年に行ったパッケージデザインのリニューアルです。

画像引用元:CNN Money

左が従来のもの。
右がリニューアルしたもの。

デザイン費やマーケティング費、広告宣伝費など合わせて3,500万ドル(約40億円)かけてデザインを右にリニューアルしたのにも関わらず、

1ヶ月で売上20%減!

お客様からクレーム殺到!

元のデザインに戻す!

結果的に貴重な時間と
5,000万ドル、
日本円にして
約54億円の損失!!!!!!!!!!!!

パッケージデザイン一つで、お金・時間・信用の3つの莫大な損失を生んでしまったという、今や「失敗例の伝説」となっている恐ろしい例です。(怖すぎます)

画像引用元:CNN Media

リニューアルされたパッケージデザインのどこが悪かったのか、という点はすでに様々なメディアが見解を書いていますが、それとは別に私が気になった点は2つあります。

まず一つ目は、
リニューアル後のトロピカーナが並んだ売り場を見たお客様がこの新パッケージに気がつかず「トロピカーナ売ってないやん!」となってしまい、「ないんやったら他の商品買おか」と思ったという点。

二つ目は、
「長年あのパッケージやったのに何で変えたん!?」と怒り心頭になったお客様がいたという点です。

言い換えればお客様は、
「トロピカーナ」は「オレンジにストローがぶっ刺さったパッケージのジュース」という感じで認識されていて、「トロピカーナ」の名前は実は二の次に認識されていたのではないかな、と思っています。

それくらい長年親しまれてきた商品のパッケージを変えることは難しく、人々はブランド名を「デザイン」を通して認識しているということが感じられます。

「ストローが刺さっているオレンジの画像」は、お客様側から親しまれたトロピカーナの象徴でもあったんですね。

洗練された美しいデザインを作ることは、こちらの都合に過ぎません。

たくさんの商品が並んでいる売り場で選ばれるためには、美しく洗練されたデザインに加え「誰が買うのか」にフォーカスしたデザインを作らなければいけないというのを改めて実感した例です。

ちなみに、私もトロピカーナのオレンジジュースが大好きなのですが、ダントツで好きなのはこのシリーズ。

トロピカーナ ピュアプレミアムでございます。

このジュースは通常よく使われている濃縮還元製法ではなく、果実をそのまま絞ってパックしているまさにストレートの味。香料や酸味料なども使われていないので少し高いですが、めちゃくちゃ美味しいです。

以前は近所のスーパーでも取り扱いがあったのですが、高いからか最近は見かけなくなってしまい悲しい限り。

もしちょっと高級なスーパーでお見かけされたらぜひ一度お試しくださいませ^_^

それでは今日はこのへんで。

\お読みいただきありがとうございます/

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