60歳を過ぎても仕事のあるクリエイターでいるために思ったこと

テレビを見ない生活を送っているのですが、それでも耳に入ってくるニュースのあれこれ。

先週はオリンピックの演出責任者が、女性タレントの容姿を侮辱したような発案をしていたことが取り上げられ、その内容がインターネットにもラジオの報道にも流れてきました。

報道の内容が本当なのか、それとも誰かに仕組まれたものなのか。

真偽の程はわからないけれど、この報道に対してもいろいろなコメントが交わされています。

ところで、
この演出責任者の方は、日本を代表する広告代理店に勤めた経験もあり、有名なテレビCMを数々制作してきた、いわば「クリエイターの重鎮」でした。

広告業界の人からは、

・仲間内でのブレストでも
自由に発言できないのか?

・仲間内のLINEが外部に流出するなんて

などいろいろな意見が飛び交っています。

もちろんいろんな発想を
自分の頭で考えることは自由です。

けれど、
例え仲間内のブレストであろうと、
そこでは
言語化された自分の案を
他人が閲覧しています。

私も日常的に仲間内のチャットグループで案を提案したり、仲間のみなさんが書いた案を閲覧しています。

ブレストなので何を発言してもいい状況ですが、

最低限
相手が不快に
感じない発言

をやっぱり心がけます。

詰まるところ
悪口言うたらアカン
です。

例えばの話ですが、
コンペに勝つための案出しをチャットするとします。

その時に、

「あの会社潰れろバーカバーカ!
どーせ◯◯みたいな案しか出してこないんだからコンペ降りろよバーカ!」

みたいな悪口を書いたら、
閲覧している仲間のみなさんはどう思うでしょう。

「よおし、このコンペ頑張るぞー!」
と躍起になったり、
ワクワクする気持ちになるでしょうか?

面白い案を出すことは大事。

でも閲覧している人を気遣った発言をすることもとても大事です。

ところで、
発言した演出責任者の方は66歳。

今「定年後に起業する方法」なんて話題もよく見かけますが、

ご自身の経験を生かした起業をしても、一緒に仕事を進める仲間のみなさんへの気遣いができる「起業家さんsince定年後」が増えてほしいと願うばかりです。

私も26年後は66歳。

20代の頃はよく怒ってくれる人が周りにいましたが、会社も辞めて年を重ねるにつれて周りから注意されることが少なくなってきました。

だから、

・自分で気がつくアンテナを常に磨く

・気遣いの基準を常にアップデートする

・常に勉強する環境に身を置く

ことを絶対怠ってはいけないと改めて思います。

クリエイターに限った話ではないですが、年を重ねて部下や後輩、生徒さんが増えると「先生」扱いされてきます。それはそれでいいこと。

でも、狭い私の視野だけの話になってしまいますが「66歳のクリエイター」ってもう重鎮すぎて、何も申し上げられないような恐れ多い存在に見えてしまいます。

例え「いや・・・今の発言ちょっとズレてんなー」と感じる発言を聞いても「いやいやいや、自分の方がズレてんのかも・・・」と思う感覚が存在するんですね。

そうではなく、
いくつになっても

・わからないところは、わからないと堂々と言える

・人から意見を言ってもらえる存在である

・恐れ多い存在にならない

ように年を重ねたいな、と思っています。

自分のいいところはそのまま継続しつつ、

・相手を気遣う気持ち
・相手の意見にちゃんと耳を傾ける姿勢

を忘れないようにしたいと改めて思う今日この頃です。

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