私が以前にセールスコピーライティングの講座に通った時、「写経」の課題がありました。
「写経」とは本来、仏教の経典を書き写すことを指しており、元々は印刷技術がなかった当時その教えを広めるために必要だったそうですが、僧侶の修行、功徳を積むなどの意味合いも兼ねています。
現在では、心や身体・脳にも良い影響を与えることが判明しており、経営者の方の中にも精神集中のために写経を行う人が増えているそう(「写経」とGoogleで検索すると、一般の方も利用できるお寺もたくさん見つかります)
少し話が逸れましたが、
課題に出された「写経」は、精神集中・・・よりも「コピーの書き方を身体で覚えなさい」の意味合いが強く、右手にペンを、左には「お手本」のチラシを置いて、自分のノートにカリカリとその文章を写して書いていきました。
今思うとしんどい課題でしたが(手が疲れる)「先生」たるもの、やっぱり「写経」の効果を一番ご存知なんだな、と感じた課題です。
実はこの「写経」、
デザインの上達と
デザインソフトのイラストレーターの上達にも本当に必要です。
私も会社員デザイナーになりたての22歳の時、よく先輩に「写経」を勧められていました。
それは、
お手本となる良いデザインを横に置いて、
それと全く同じデザインを作る練習です。
「だいたい同じ」じゃダメです。
「まったく同じ」デザインを作るんですね。
当時はまだまだイラストレーターを使いこなせず、デザイン処理も超ヘタだったので、残業時間や休日に、勧められた「写経」をこっそり行なっていました。
先輩には「だいたい同じじゃダメだ。」と言われたので、
お手本のデザインに使われている文字の大きさを定規で測って、それをイラストレーターで入力し表示した時に文字の大きさが◯ポイントになるか、
色のパーセンテージを想像してみて、実際にプリントし、ずれていればまた調整してみる・・・という作業を繰り返したり、
イラストレーターの使い方がよくわからなかったので、解説書をめくりながら「これに近いデザインを作る方法」を探してみたり。
地味すぎる作業ですが
確実にデザイン力が上がります。
「いや、俺はセンスがいいから」
「私は参考書を全部読んでからやります」
なんて気持ちは一旦よそに置いておきます。
「写経」をして
世に出ているデザインと全く一緒のものを作る作業を繰り返していくと、「美しく見える」法則がなんとなくでもわかってきます。
要するに「デザインの小さい引き出し」がいっぱい増えていくんですね。
イラストレーターは、
色の選び方一つを取っても、数字の組み合わせ方で様々な色目を作ることが可能です。
有り余る多機能を組み合わせれば、ほぼ無限に近い表現方法ができちゃいます。
「選択できること」が余りにも多いんですね。
だから操作にも迷いが生まれてしまいます。
「文字はこれでいいかな、他のにしようかな?」
「この色はどうしようかな?」
「この色の背景に文字を組み合わせるには・・・」
そんなことをパソコンの前で考えていくと、どんどん時間が過ぎていくだけです。
ですが、チラシでもランディングページでも何でもいいですが、自分の作りたいものを「写経」する、要するにマネして同じものを作ることを繰り返していると、圧倒的に「選択する」時間が減って作業時間の短縮につながります。
そして、
「写経」=マネして作る
と自分のスキルも格段にアップします。
これは本当です。
まずは「なめるようにお手本を参考にする」こと。
どんな分厚い参考書を1ページ目から読むよりも、
この1点を実践するだけで、本当にめちゃくちゃイラストレーターが使えるようになります。
一人でも「イラレ難民」の人が減り、
クオリティの高い書類を短時間で作れるような世界になることを願ってやみません。
本当に写経はマジでオススメです。
イラレ写経教室でも近々やろうかな・・・。
(↑名前はダサいけど)
それでは今日はこのへんで
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