以前から本ブログで掲載している「現場一筋35年のシェフに学ぶ集客」シリーズ。
↓以前の連載はこちらからどうぞ↓
連載:現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー“小さなお店”は“大きな印象店”になろう!ー柏駅東口の二番街アーケードの入り口にある、パスタ&ピザのレストラン“モンテローザ”さんで、シェフをされている野口正春さんが、現場のスタッフのために残した「お客様に対する姿勢について」書かれたメモを元にして、本ブログ用に再編集した記事をご紹介しています。(本ブログには掲載許可をいただいています)
さて、我が家の裏には県道があり、その県道沿いにスーパーやドラッグストア、ホームセンター、飲食店、スーパー銭湯などなど、様々な店舗が軒を連ねています。
何かと便利なこの県道沿いですが、よく観察すると25年間続いている店舗から、オープンしても2〜3年で業種が変わってしまう店舗、ずーっとシャッターが閉まっている店舗など様々な店舗があります。
立地としては最高のこの県道沿いですが、立地うんぬんの前に大事にしたいと感じる野口シェフのメモを今日はご紹介したいと思います。
“店”が“場所”を良い立地に変える!?
店舗の「立地」について、
これまで耳にタコが出来る程聞かされてきました。
「もう少し良い立地ならばもっと売れるのに」
「この立地では売り上げはもう見込めない」
などと、外部の人は本当に力を込めて断言してくれます。
特に郊外では
「東京のように人が沢山いれば、ナンボでも売れるのに」
と言われます。
そんな話を聞くと、ちょっと待ってよと言いたくなります。
確かに東京は人口が多いですが、その分店も多い。
ましてや郊外以上に流行のスピードが早く、
昨日の繁盛店があっという間に赤字店になる
可能性のある立地なのです。
逆に色々な繁盛店を見てきて感じる事は、
特に小さな飲食店で繁盛している店に限れば、
決して立地は良くない、
いや、むしろ
悪い方の店が圧倒的に多いんですね。
「この店がもっと良い立地あれば・・・・」
と言っている人は、仮にその良い立地に店を出しても
繁盛させることは出来ないでしょう。
そして、きっと、
「もっと、もっと良い立地・・・」
って懲りずに言うんでしょうね。
立地といえば、
以前どこぞの若いコンサルタントと
話す機会がありました。
飲食店の経験も無く、
「○×コンサルタント会社」に入社した
若きエリート幹部だそうで、
どこから湧いてくるのか、
よくわからない自信にみなぎっていました。
コンサルタントの話を聞くのは苦手でしたが
この時はお付き合いの範囲で話を聞きました。
すると、彼は、
いかにも「俺が教えてあげるよ」という口調で、
「飲食店の売り上げは立地で全てが決まるんです」
「例えば、この店の立地では、
商圏人口○○万人だから月商○○万円です」
・・・・。
バカバカしくなって外に空気を吸いに出た程です。
もし、彼が言うように、
立地で売り上げが決まるのならば、
ビルの一階と二階の店の売り上げも一緒なのか?
店の両隣りの店の売り上げも一緒なのか?
店の経営者が代わっての売り上げも一緒なのか?
蕎麦屋をカレー屋に変えても売り上げも一緒なのか?
いうまでもありませんが
そんなことはありません。
良い立地が繁盛店を生むのではなく、
繁盛店がその場所を良い立地に変えるのではないでしょうか?
そもそも、一般的に良い立地とは、
「人通りが多い」
「駅に近い」
といった理由ですが、
逆に
「賃料が安い」
「人通りが少ない分、良く目立つ」
なども、良い立地といえるのではないでしょうか。
今、私たちのお店が存在する立地こそが
色々な意味で良い立地ではないでしょうか?
「立地は自分で良くする」話を今日はシェアしました。
そういえば、似たような話で
以前いわゆる“シャッター街”と呼ばれるすっかり寂しくなってしまった商店街を復活させる話を聞いたことを思い出します。
閉店しているお店が多いので、当然歩く人も少ないその商店街。
だけど、看板の文言を見直したり、これまでの接客の在り方をもう一度洗い出してみたり、お店を運営する側が色々と頑張っているうちに、通りがかった少ない人が1人、2人とそのお店を訪れるようになり、今では昔に近いくらいのお客様が復活したという話です。
話を冒頭に書いた“県道沿い”に戻しますが、立地が良いから売れるわけではないと改めて感じます。
立地の良さ、商品の品質に甘んじることなく、
お客様をワクワクさせる仕組み作りや、スタッフのモチベーションを上げる方法など、様々なアイデアを発信して実行することが大事ですよね。
何でも
◯◯が良いから安心
じゃないんですよね。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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