私にとってこの世で一番恐ろしい言葉、
それは
誤 植
である。
「誤植」という言葉を聞くと、
悪寒がして吐き気をもよおし、食欲減退。
仕事への意欲は最大72時間ストップ。
生きる気力さえ湧かなくなる。
「誤植」とは、それくらいデザインやライティングを生業にしている私にとって、最も恐ろしい言葉のほかの何者でもない。
(この単語を現在ここに書いている時点で、ちょっと気持ち悪くなってくるくらいだ)
しかし先日、
ネットでこんなニュースを見つけました。
それはコチラ↓
引用元:ねとらぼ
参考 スペルミスで発売中止の缶ビール、一転発売へ 発売を切望する声などを受けて ー「LAGER」が「LAGAR」と間違っていたことを理由に、発売中止になっていました。ねとらぼこちらは、
サッポロビールさんと、コンビニエンスストアのファミリーマートさんが共同開発した新商品のビール、「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」のラベルデザインに誤植が見つかり、
一旦は発売停止を決めたものの、多くの人の声を受けて発売することを決定したというニュースです。
ビールのラベルデザインをよくみると、
真ん中右側の
LAGAR
が違う
AじゃなくてE
LAGAR
じゃない、
正しくは
LAGER
なのだけど、
それに誰も気づかずに
商品化してしまった
という件。
・・・・・・。
嗚呼、
このラベルデザインを担当したデザイナーさん、多分クソミソに怒られている・・・。
怒られて始末書書いて済むならまだマシ。
減俸、部署移動、
最悪の場合だったら
解雇なんてこともあるかもしれん。
私ならもう罪悪感に押しつぶされて、そのへんから飛び降りるくらいまで追い詰められるかも・・・(T_T)
しかも、
企画した会社は
サッポロビールさんと
ファミリーマートさん。
日本を代表するような企業である2社が、こんな誤植を発見してしまった以上、発売中止の決定をしたのは当然とも言えそうな措置です。
が、
この発売中止の決定に、
多くの人から
発売やめないで
廃棄にしないで
の声が殺到したそう。
ほんでもって、
この声を受け止め
協議を重ねた2社は、
スペルはちゃうけど
味や品質には変わりないから
発売させてもらいますね
と断った上で、
2020年2月2日に発売する発表を先日行っています。
ほんまに・・・、
ほんまに
よう決断してくれはった。
全然カンケーない私も
涙ぐむくらいのご決断です。
AとE
たったこの一文字が違っただけで、
発売停止となると
↓↓↓
約5億円の損失
プラス
廃棄コスト
その他経費
が使われるであろう
と想像されています。
もちろん環境にも良くない。
要するに
飲んでも全然大丈夫なのに
ラベルのAとEが違うだけで
全部捨てるなんて
もったいない
環境に悪い
という
お客様の意見を受け止めて、
サッポロビールさんとファミマさんは、
冷静に判断されたんですね。
「大手」としてのプライドよりも発売決行に舵を切った2社は、本当に素晴らしいと感じるし、好感度がアップされた方も多いのでは、と勝手に想像しています。
しかも、
うちの夫もぼそっとつぶやいていましたが、
「この商品、
こんなに目立ったら
間違いなく売れるやろうな」
と、これ以上ないくらい
発売前から抜群のアピールに成功しています。
(話題の内容は一旦置いといて)
お客様の声をきく
内容はともかく、
大手企業さんにもこのような柔軟さがあったことを本当に嬉しいと思いますし、
私たちのような小さい会社も
自己満足の信頼・信用にがんじがらめになるのではなく、柔軟な考えで対応していければな、と感じるニュースでした。
もちろん、
同じような間違いが
何度もあっては絶対ダメ
なので、
制作している側は
死んでも
気をつけて
校正する
ことは必須ですが・・・。
(私も様々な誤植を経験したので、誤植防止策についてまた本ブログで語りたいと思います)
ところで、
サッポロビールさんと
ファミマさん
この2社なら、
ラベルデザインを確認する時間も人数もたくさんあったはずなのに・・・。
商品化されるまで
誰も気が付かなかった。
↑
これもすごくよくわかります^^;
工場で検品していたパートの方とか、何気なく見ていた違う部署の方とかが、意外と気づいてくださるものなのです・・・。
誰が最初に見つけたんだろうなあ。
その発見した人と、そのことを聞いたラベルデザインの担当デザイナーさんの気持ちを考えると、相変わらず悪寒がして食欲がなくなる今日この頃です。
・・・。
それでは今日はこのへんで。
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