香港話③香港の地下鉄広告が妙にリアルだった話

香港の地下鉄のエスカレーターは速さがえげつない

昨日、つくばエクスプレスの広告の話を書いていたら、先月香港の地下鉄で見かけた広告を思い出したので、今日はまた香港のお話を。

香港に行かれた方はご存知だと思いますが、地下鉄のエスカレーター、
速さ、やばい。

日本の感覚で乗っていると、降りる時に恐怖を感じるくらい速い。
ちなみにですが、昨年ロンドンを訪れた時も地下鉄駅にあるエスカレーターの速さに驚きました。
人が多いせいなのか、はたまたせっかちなのか、東京も人が多いしそういう条件では同じだと思うのですが、とにかく日本の倍、いや3倍のスピードでエスカレーターが動いているわけです。

そして日本でも見かける、あの広告達。
・エスカレーターでは手すりにつかまりましょう
・かけあがらないようにしましょう などなど。
そして、その広告達の大半が可愛らしい、いや可愛くない時もあるか、とにかくイラストで描かれているのが大半ということ。
あれ、なんでイラストなんやろう???と気になりませんか?
気になるという前提でお話を進めます。

これは、昔私が専門学校に通っていた時の先生から聞いた話なのですが、
どうも日本の広告では、痛々しいことをリアルに表現しては良くないという暗黙的ルールがあるとかないとか。
例えば、
これも昔の話ですが、ACジャパンの広告が今から20年ほど前に痛々しいことをリアルに描写したTVCMを流していたのをご存知ですか?
(ここにリンクは貼りませんが、ご興味深々の方はYoutubeで検索してみてください)
一度見るとちょっとトラウマになってしまいそうなTVCMだったのですが、あの手法は「使こたらアカンで」と当時の先生に言われたのを思い出します。
なので「リアルな描写は控えてイラストでふわっと表現しているんや・・・」と想像しているわけです。

がしかし

ここで香港の地下鉄広告をご覧ください。

ふーむ。国を超えるとだいぶリアルな表現。
落ちて怪我するところまで想像できてしまうす、日本の広告と比べるとかなり心理的に効果があるように思います。
一番上に乗せた写真の女性なんて、赤ちゃん落としてるっぽいしね。おお怖い。

これだけスピードが速いエスカレーターだと、ふわっとゆるっとしたイラストなんぞ使って広告している場合ではないのかもしれません。
あのエスカレーターで転んだらめっちゃ危険だということを、人に恐怖心を与えてでも伝えなくてはいけないのではないでしょうか。

要するにリアルな表現の方が広告の効果はあるのではないか?

以前に参加したセミナーで記憶術の講義を聞きました。
それによると人の記憶に焼きつく(海馬がぷるぷる反応する)ことのTOPは

・暴力的であること
・ゴシップな内容であること
・性的な内容であること

なんだとか。うーん、どれもこれもあまり良い印象のないワード達ですが。
でも実際、上記の3点を紐付けて単語を覚えていくと100単語くらいだと、ものの5分〜10分ほどでスラスラ〜っと覚えられるのです(マジ)
人間って嫌なものです(笑)

ということはすなわち、痛みと伴うような内容の方が広告としては効き目ある!
という考えに至ってしまいます。

たしかに見る人にとってはあまり印象がよろしくないかもしれない、でもその広告を見た人が一人でも行動してくれたらその広告も報われるんじゃないかなと。
所詮は捨てられてしまう広告達。せっかく世に出てきたのなら、一人でも多くの人に行動を起こしてもらえる存在でい続けほしいと思う今日この頃です。

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