「太陽の塔」内部公開を30分の制限時間でくまなく見てきた話

昨年2018年に半世紀ぶりに公開された、大阪万博記念公園にそびえ立つ「太陽の塔」の内部公開に行ってきました。
2018年の公開直後は観覧チケットは約4ヶ月待ちと入手困難でしたが、最近は平日ですと比較的予約が取りやすくなってきたので、大阪に行くタイミングと合わせることができ今回念願叶ってようやく行けることに。

結論から先に申し上げますと、
感 動
大阪にお立ち寄りの際は、ぜひぜひお立ち寄りいただきたい!の一言です。
これまで既に鑑賞された方のブログや写真を色々拝見してきましたが、(何でもそうですが)「ネットで見る」のと「実際に見る」のでは本当に大違い。本当に行って良かったと思いました。

太陽の塔とは?

太陽の塔は、1970年に開催された史上最大規模の万博・大阪万国博覧会の「テーマ館」のパビリオン。
高さ70m、直径20m、腕の長さ25m。なかなか他にはない超巨大な彫刻。
作ったのは芸術家の岡本太郎先生です。
万博終了後に他のパビリオンは撤去されましたが、太陽の塔だけは保存を願う高まりの声を受けてそのまま残り、1975年に永久保存が決まりました。

それから約半世紀。内部は閉ざされたままでしたが2018年に塔内が修復されて再生を果たし、再び展示施設として復活。


こちらが太陽の塔の表。
正面の顔は現在を、一番トップの金色の顔は未来を表しており、

太陽の塔 内部

裏側のコチラ、黒い太陽は過去を表しているそう。

大阪万博の「テーマ館」が過去→未来→現在を巡る構成であったことに加え、作者の岡本太郎先生が「人間の身体、精神のうちには、いつでも人類の過去、現在、未来、が一体になって輪廻している」という考えのもとこのような表現になったと言われています。

太陽は人間生命の根源だ。惜しみなく光と熱をふりそそぐ、この神聖な核。
われわれは猛烈な祭りによって太陽と交歓し、その燃えるエネルギーにこたえる。
EXPO’70シンボルゾーンの中心に祭りの神格として太陽の塔をそびえさせたゆえんである。
by 岡本太郎

内部鑑賞は30分の時間制限で前日までに要予約

太陽の塔は地下1階から、4階まで。
写真撮影は地下1階のみOKで、それ以上は撮影禁止です。

こちらは地下1階、塔内部に入る手前。
「地底の太陽ゾーン」の「いのり」を表現した部分。


呪術的な雰囲気です。

こちらが同じ地下1階の塔内部。
最大の見所である「生命の樹」の根っこの部分です。
原生類時代の生き物たちのオブジェクトが散りばめられています。
太陽虫やクラゲ、アメーバなどなど、生命の歴史の始まりを表現。

ここから上の階に上がるに従い、爬虫類や恐竜、最後には哺乳類と進化の過程をたどったオブジェクトに変わっていくのですが、ここからは撮影禁止なのでどうかご自身の目でその素晴らしさを体感してみてください^_^

ちなみに「生命の樹」は、ただ単に生命の進化を説明しているだけではありません。
根源から未来に向かってふきあげる「生命のエネルギー」を表現しているんですね。

30分の時間制限内をより充実した鑑賞時間にするために

①大きい荷物は、ロッカーに預ける

最寄駅のモノレール万博記念公園駅構内、もしくは万博公園内にもコインロッカーがあります。大きいスーツケースやかばんに入らないものは預けておくのが良さそう。
太陽の塔の地下1階以上に進む時は、手に持っている荷物を全てカバンの中にしまうようにと言われます。
見学は階段の昇り降りが中心なので(エレベータもありますが、使用は事前予約が必要)できるだけ身軽な方が楽に鑑賞できます。

②予約時のQRコードはすぐ提示できるようにしておこう

予約が完了すると、入場時に必要なQRコードが登録時のEメールアドレスに送られてきます。入場時は混雑しますので、このQRコードが添付されているメールをすぐに出せるように準備しておくとスムーズに入場できます。

②できれば2人以上で行こう

私は今回一人で行きました(汗)
一人で鑑賞される方は珍しいかもしれませんが、
ぜひ2人以上で鑑賞されて、その感想を話し合いながら歩くととても実りのある鑑賞タイムになるはずです。

というのも、太陽の塔について明確にわかっていることは、

・大阪万博の「テーマ館」が過去→未来→現在を巡る構成であったこと
・作者の岡本太郎先生が「人間の身体、精神のうちには、いつでも人類の過去、現在、未来、が一体になって輪廻している」という考えのもとこのような表現になった

これだけなのです。
あとの解釈は個人の自由。
だからぜひ複数人で鑑賞してお互いの感想を言い合うという「対話型鑑賞」をすること、「なぜ岡本太郎先生はこのような表現をしたんだろう?」など様々な“なぜ?”を考えることは、この太陽の塔内部鑑賞をする大きな意味でもあると思うからです。

しかも地下1階以外は写真NG。スマホもかばんにしまうように言われます。
「写真を撮ること」、「写真映え」にも気をとられることはありませんので、この半世紀前に作られた「外来文化でも日本文化でもない、原始と現代を直結させたような」神像をじっくりご堪能いただければと思います^_^

MEMO
太陽の塔
大阪万博記念公園内
最寄駅:大阪モノレール「万博記念公園駅」
TEL:0120-1979-89
開館時間:10時〜17時(最終入場は16時30分)
入場料金:万博記念公園内への入園料250円(大人)+太陽の塔内部入場チケット700円(大人)
予約はコチラから↓
https://taiyounotou-expo70.jp/
4ヶ月前から受付開始。土日祝日、連休はすぐに売り切れとなりますのでお早めに。また、最近は無断キャンセルをする方が多く鑑賞者のモラルが問われています。キャンセル時の連絡方法は予約完了時に送られてくるメールに記載されていますので、必ず連絡しましょう^_^

それでは今日はこのへんで。

 

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