デザイナーはかっこいいものを作る仕事じゃないよ

先日、佐藤オオキさんのシンプルなご自宅の記事を書いたことをきっかけに、久しぶりに佐藤さんの著書「ウラからのぞけばオモテが見える」を読み返してみました。

先日の記事はコチラからどうぞ

おしゃれじゃない人ほど仕事ができるのは本当か?

今朝配信されていた日経ビジネスにも、佐藤オオキさんの記事が掲載されています。ここ1年ほどよく耳にするようになった「デザイン思考」について語る佐藤さん、今改めて注目されています。

参考 nendo佐藤オオキ氏が語る「デザインで経営を変える日経ビジネス

“デザイナーの仕事は「奇抜な形を作る」ことでも、何かを「カッコよく見せる」ことでもない”
“問題解決のための「新しい道」を見つける作業”
という考えには本当に共感できますし、デザイナーとお付き合いをするクライアントにもぜひ知ってほしい概念です。

例えば、
時間内にごみ袋を10袋捨てなければならない場合、ただ漠然と捨てる作業をするのではなく、同時に2袋しか片手に持てないゴミ袋をどうやったら3袋持てるようになるのか、どういう持ち方をすると疲れにくいか、何か道具を使うことでもっと簡単にゴミ袋を移動できないか?など「問題解決のための新しい道」を見つけようとすること。
ただ一つ忘れたりブレたりしてはいけないのが、時間内にゴミ袋を10袋捨てるという目的です。

この考えるプロセス自体が、既にもう立派な「デザイン」で、「新しい方法」を見つけてクライアントに価値を提供するのがデザイナーの役割。それが少しでも早く、快適に、他の人よりも同時に多くのゴミを捨てられたら、それが「新しい価値」になります。

「デザイン思考」という言葉が出てきて何だかデザイナーが注目されるようになりましたが、「考えるプロセス」は、デザイン学校を卒業してMacを使える人でなくてもできますよね。「経営にデザイン思考を」なんて記事をよく見かけますが、私は問題解決について数字やこれまでの方法など既成概念にとらわれることなく、自由に考えてほしいと思っています。

(ナマケモノになっちゃいけないよ)

ちょっと日常的なレベルの話になりますが、
「ランディングページさえ作ればいい、デザイナーにかっこいいのを作ってもらおう」と単純に考えるのではなくて「もっとこういうところで、こういう風な告知にしたらいいんじゃないかな、どうだろう?」と、しょっぱいアイディアでもいいのでいっぱい考えること、

またデザイナー(コピーライターもそうですが)は「ランペ、はいわかりました」と二つ返事で引き受けるのではなくて「その目的だったらこういうランペや、こっちのアイディアもいいかもしれませんね」という風に、同じ目的に向かってお互いの考えをぶつけてミーティングなりオリエンをする方がいいということです。

「デザイン」というと何だか専門的なイメージがあって未だに「かっこいい」なんて言われたりする職業ですが、かっこよくも何でもないし専門的なアプリケーションは使用しますが、それは表現のために必要なただの道具であって、本当は問題解決を解決するための手法の一つにすぎません。

問題を解決しよう、という意識はデザイナー以外の職業の人にも今必要なスキルなのではないかな。
「考えるのめんどくさい」だとその時はかっこいいデザインが手元に届けられても、あっという間にそれはゴミになり、先のお客様にはもちろん、作ってもらったクライントにも、作ったデザイナーの記憶にも残らないものになってしまうかもしれません。そんなの悲しいですよね。

どうか「考えるのめんどくさい」なんて思わずに、「どうやったら伝わるかな?」というのをちょっと考えてみてください。もちろんそのお手伝いは一緒に行います^_^

それでは今日はこの辺で。

\お読みいただきありがとうございます/

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