これまでのマーケティングはもう古い?「ブラックマーケティング」に学ぶ脳科学的視点の話

今日、夕方のJ-waveの番組でも紹介されていた書籍、「ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単に騙される」がめちゃくちゃ面白かったので、今日はこの本のことをシェアしたいと思います。

こちらは、脳科学者の中野信子さんと、マーケター/経営コンサルタントであり、「マーケティングの神様」と言われるフィリップ・コトラー教授の理論を日本に紹介する書籍にも携わった鳥山正博さんによる著書。

ちなみに、中野信子さんの著書はいつも脳科学視点で面白いですが、以前に読んだこちらも面白かったです^_^
中野信子・著「メタル脳 天才は残酷な音楽を好む」

騙されるというと言葉は少し悪いですが、私もネット上にゴロゴロしている「釣り広告」にはめっぽう弱く、化粧品を数回購入した経験もありますが、このように「釣り広告」や「ステマ広告」、またリアル世界での「ホストクラブ狂い」、「後妻ビジネス」や、「振り込め詐欺」が今だになくならないのは何故か?言い換えれば「何故脳がハマってしまうのか?」ということを、マーケティング観点からではなく脳科学の観点から解説している一冊です。

「悪を知らずして悪を止めることはできない」を合言葉にしている本書は、日本のマーケティングに関する書籍には、いわゆる「悪徳商法」について触れている書籍はほとんどなく「正しいことだけを述べる“規範の学”」になっていると書かれており、現代社会に横行する悪徳商法も含め、従来のマーケティングの規範の外にある現象を脳科学んの力で紐解くことが、「悪」への抑止にもつながり、消費者にとって本当によりよい未来になるのでは、と語ります。

また、犯罪ではなくても
宝くじ、ギャンブル、ソシャゲ、スマホゲーム、TV通販、出会い系アプリになぜ人がハマってしまうのか、アイドルグループが販売していた握手券付きのCDをなぜ一人で何枚も購入してしまうのか、いわゆる「AKB商法」が成功した理由など、要は理性を麻痺させて「欲しい」と思わせる仕掛けを作っているこの世の代表的な事例を、マーケティングの観点からではなく、脳の仕組みから解説しています。

また、水着の売り場にココナッツオイルの香りが漂っていたり、アパレルショップでEDMなどのアッパーな曲がかかっているのも、全て脳に刺激を送って、「買わずにいられない」と言う状態を作るためなんですね。

なので、これまでの「正しいことだけを述べる“規範の学”」=「よい子のマーケティング」だけでは思いつかない別の見解を知ることができます。

また本書では、これまでよく説かれていた「男脳」「女脳」に基づいた、男女別・年代別のマーケティングについても、ネットショッピングやネット視聴が浸透した現代ではアテにならない、これからは意味をなさない時代になるとも指摘しています。
現に2013年12月には、唯一神Googleが「F1層もM1層も、もういません」と宣言しています。(F1層=20〜34歳の女性を表す用語/M1層=20歳~34歳の男性を表す用語。広告業界では消費の流れを促進させるのはF1層と言われています)。

脳科学的に言うと、
「右脳人間」や「左脳人間」、「女性は感情的」、「男性は論理的」という分類は決して適切とは言えず、「多くの人々がそう望み、その望みに沿った内容を聞きたがるから」、また昔から日本に根付いている「男はこうあるべき」、「女はこうあるべき」というステレオタイプの脅威が故の結論に過ぎないという見解なんですね。

最後の章には、「“よいこのマーケティング”を脱しサイエンスへ」と題し、マーケティングに脳科学を取り入れたこれからの企業に必要な戦略がまとめて書いてあります(ここだけ読むだけでもかなりおすすめです)

数字だけ見て意思決定を行うだけではなく、商品の陳列やデザイン、そのほかのインターフェイスもカバーすることがこれからのマーケティングに必要だということですが、ここではデザイナーの感性や現場の判断レベルが実は一番大事だとも語っています。

確かに・・・
私も以前はよく代理店の仕事を引き受けていましたが「えー?この修正したらなんか嫌だな・・・」と思うデザイン修正指示についても、「これまではこうだったのでこうすることが広告的にはこれが正解だ」と論破されてしまうんですね。
論破されてしまうと、もうそこに立ち向かえなくなるのでおとなしくその指示に従いますが、この本を読むと実は自分の感覚こそ大事にするべきだ、ということにも気がつきます。

いつの時代もなくならない「悪徳商法」に用いられている手法。
この「悪徳商法」を、脳科学からの観点で見ていくと本来の市場で役に立つ何かが見つかり、悪徳商法を本当に無くすための知恵になるかもしれません。

新しい視点でマーケティングを考えられる面白い一冊。
また人間の脳とは本当に奥深く、そして複雑と思われていながら実は単純なのかも、と感じています。また繰り返し読んで仕事の新しいアイディアに取り入れていきたいと思います!

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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