先日11月4日、
アメリカ・ロサンゼルスでAdobeが開催したクリエイター向けの自社イベント・Adobe Max(日本では12月3日にパシフィコ横浜で開催予定)でクリエイター向けアプリケーションのアップデート&新作技術発表会が行われました。
現地ロスで本イベントに参加した方のツイートが非常に面白く、夜な夜な眺めていますが今回の発表内容に「#超絶技術発表会」なんてタグもつけられています。
フォトショップでレタッチしたり元写真から加工した箇所を見破り指摘してくれる機能や、
ある形のカバンに違う形のカバンの柄を、一瞬で合成することも可能になる技術などなど、度肝を抜かれるテクノロジー満載の発表会です。
また最新技術に加え昨年からリリースが予定されていたiPad用のアプリケーションも正式リリース。
1つ目は昨年から私も期待していた
Adobe Photoshop(フルバージョン)for iPad。
これまでiOS用でリリースされていたアプリケーションとは違い、psdレイヤー(編集可能機能)をついにiPadで使用できるアプリです。
私も早速使用してみました。
デスクトップ版に比べると少々操作がしづらいように感じましたが、慣れると使い勝手が良くなりそうな使用感はあります。写真の修正などを出先でやりたい時などに重宝しそう。
クラウド経由でiPad側で制作したファイルをパソコンで開くことも全く問題ありません(本当に便利な世の中になりました)
2つ目は、
ARコンテンツがiPad OSで制作できるAdobe Aero。
私はARコンテンツを制作を仕事では行なっていませんが、Adobeアカウントを持っていればこちらのアプリもダウンロードし使用OK。
今から6〜7年ほど前までAdobeアプリケーションの購入は非常に高額でしたが、今では月額制のサブスクリプションに登録するとどのソフトも使い放題。仕事で使うことがなくても暇つぶしにiPadで使用することだって可能なわけですから、全然遠くない将来「勝手にARコンテンツの作り方を覚えた」というキッズ達が出てきても、全然おかしくありません。
そして、いよいよ来年2020年、
iPadで使用できるIllustratorが登場予定です。
参考 iPadで使えるAdobe Illustratorが登場予定Adobe Blogまだ開発途中とのことなので、正式なリリース日やデスクトップ版の機能がどれだけ盛り込まれるかなど、まだまだ詳細は不明ですが、いよいよiPadでデザイン制作ができる日がすぐそこまでやってきました。
またこのiPad用Illustratorには、Apple Pencilの機能を加味しスケッチで書いた手書きのロゴマークをキレイにベジェ曲線に変更し、しかも形を美しく整えてくれる機能も搭載されるそう。
ついにiPadでもデザインができる時代になりました。
以前は敷居が高くなかなか手の出なかったAdobeのアプリケーションも、今や月額6,000円前後のサブスクリプションで使い放題。スマートフォン1台契約するのとさほど変わりません。(むしろスマホを1台持つより安いかも)
要するに誰でもデザインできる時代になったということです。
アーティスティックで美しいデザインの制作は、アプリの使い方さえ習得すれば誰でもできます。
もちろんプロとして報酬を得るデザイナーになるためには、それなりに知識や経験が必要です。
しかし今の時代は、
ミュージシャンに例えると、好き放題に好きな音楽をアプリを使って制作し、YoutubeやSNSで勝手に発信している人がある日突然プロデビューできる時代。昔のようにまずバンドを組んでCDを作って、大手会社に売り込んで、なんてステップを踏む必要はありません。
必要な技術は好き勝手作っている時代に勝手に身についているので、後は仕事の進め方や、コミュニケーション力など、機械が解決できない人間力を磨いていけば済む話です。
誰でもできる時代になったからこそ、
これまでのクライアントがIllustratorの使い方を身につけて仕事が減るかもしれないし、専門学校を卒業せずとも若くて尖ったセンスをもったクリエイターがたくさんでてくると想像しています。
勝ち負けであまり表現したくはありませんが、
「私は経験長いし大丈夫だわ」なんてあぐらをかいていると、そのうち他のクリエイターに負けてしまう可能性だって大いにあります。
だからこそ、
デザイナーはマーケティンングの考えを持つことや、アーティスティックな方面ばかり追求するのではなくお客様目線の媒体を作ること、反応が出る、売り上げが上がる、などテクノロジーのみで解決できない、要はA.Iが解決できないようなことに取り組み、そのマインドを持つことが必須なのだと本当に確信しています。
キレイなデザインしか作ることのできないデザイナー、言われたことしか作れないデザイナーに本当に未来はない。
クライアントと向き合うことができ、マーケティング思考を持ったデザイナーが生き残る時代です。
それか生き残るにはいつも最新技術をくまなく使用できるデザイナーかもしれません。
でも技術だけを追い求めるのではなく、クライアントと伴走できる方がこれから先も人間力+知恵で生き残れる人になれそうな気がするのは私だけかな?
そんなことを感じたAdobe Maxのイベントでした。
12月3日はその技術をちょっと覗きにパシフィコ横浜にも行ってみようと思います。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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