そこにお金を払う理由とはなんぞや?について考えてみた話

いい商品じゃなくてストーリーが大事だよ。
と本ブログでは度々書いているのですが、今日もそれに関連づいた話を書いておこうと思います。

いい商品、ためになる商品ではなく、それを買った後、使った後にお客様が自分のことをどのように感じるのか?そこにお金を払う理由は何か?を考える大切さに改めて気づかされる話です。

それは今年の夏、大阪と千葉で開催された音楽フェス「サマーソニック2019」に出演したあるバンドの話。

私は今年のサマーソニックには行けず、Youtubeの配信とツイッターでみなさんがつぶやく内容を見て楽しんでいたのですが、スマホでツイッターを見ていた時J-waveのナビゲーター、クリス・ペプラーさんがつぶやいていたツイッターの内容から感じたことです。

クリス・ペプラーさんのツイートに書かれている「グラスパー」とは、ロバート・グラスパーさんのこと。

アメリカ・ヒューストン出身のジャズピアニストで、これまでグラミー賞を3回受賞獲得。今世紀における最重要ピアニストの一人と称されています。

さらにこのサマーソニックでのライブのドラムパーツは現在ジャズドラマーの最高峰と言われているクリス・デイヴさん。

日本では滅多にお目にかかれない神様級の人たちです。

本来は、8月17日土曜日に出演予定だったのですが強風のため出演予定のステージが急遽閉鎖され、翌日の18日ステージを変更し一番大きい野球場のマリンスタジアムでのパフォーマンスとなりました。

グラミー賞を3回も受賞し、サポートメンバーも現在最高峰の超絶かっこいい人が揃った今回のライブ。
運営側もこの偉大さを十分理解しているので、大きいマリンスタジアムでもお客さんが入るだろうと想定したのかもしれません。

ところがどっこい、
先ほどご紹介したクリス・ペプラーさんのつぶやきの通りライブ会場はガラガラ状態。

なかなか日本では見れない、神級の人たちが集っているのにも関わらず、です。

現在、私も以前から毎年参加しているフジロックフェスティバルをはじめ、日本の音楽フェス市場は右肩上がりで成長を続けています。
子どもと楽しめる施設が導入されたり、フードエリアやトレイが充実してきたり、以前と比べ参加しやすい環境になってきました。

もちろん、音楽フェスに行く人の目的はそれぞれ異なります。
ロックしか興味のない人もいれば、ジャズが好きな人、アイドルが好きな人などなど個人の好みがあります。

そして、全く音楽に興味がなくただ仲間とお酒を飲んで騒ぎたいだけの人も存在します。
「ロックとかジャズとかわからないけど、真夏に野外でなんだか楽しそう♪」と思う人たちがたくさんいますし、いて当然です。

要するにどのような目的であれ
「音楽フェスに行って楽しむこと」に一番価値を感じてチケット代を払うわけで、フェス自体はあくまでも内容の一部分に過ぎないということです。

もしサマーソニックに来ているお客様全員が超音楽ファンだったら、ロバート・グラスパーのライブ会場は超満員になっていたはずです。

音楽の話で例えてきましたが、
これは他の商品やサービスにも同じことが言えます。

中身はもちろん重要ですが、
中身以上に「そこにお金を払う価値を感じてもらえる何か」があるかどうかですよね。

私がいつも同じように思うのが、千葉県浦安市にある某夢の国です。
もう何年も行っていませんが、年々入場料は値上がりしているのにも関わらず毎年入場者が減ることはありません。

大人二人で1日行くと入場料とお食事代で3万円前後。お土産にもし1万円使ったとしたら4万円。
一人2万円。
いい料亭の食事ができる価格です。

しかも夢の国園内のレストランの食事のクオリティに毎回「・・・」となるのはきっと私だけではないはずです。

定期的に新しい乗り物が登場しますがそれでも毎度毎度同じ乗り物に行列を作って乗り、食事のクオリティがイマイチだと知っていてもレストランの行列に並んでご飯を食べる。

夢の国ブランドを知らない人から見たら
はっきり言って狂気の沙汰です。

でも夢の国にはこれまでの映画やキャラクターの背景がぎゅっと凝縮されている、
その背景に価値を感じる人がめちゃくちゃ多い、高くても混んでいてもそこに価値を感じる人がいっぱい存在するということですよね。

だから
「自分の商品はこれだけいいので!」
「うちの商品はめちゃくちゃこだわっていて!」
ではなく、
「そこにお金を払う何か」を伝えられることが大事なのではないかなと本当に感じます。

だからこれからも
モノではなくストーリーを一緒に考えていけるクリエイターでありたいなと思った12月21日でございます(今年もあと9日>_<)

それでは今日はこのへんで。

\お読みいただきありがとうございます/

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