アマゾンを脅かす?丸投げできるECプラットフォームの話

今日、日本経済新聞の配信を見ていると、こんなニュースが。

参考 アマゾンキラー、ショピファイ 世界で100万社超導入日本経済新聞(2020年1月23日配信分)

圧倒的に勝っているアメリカのECサイト・アマゾンを脅かす影の存在と言われている「ショピファイ」の話題です。

ショピファイは2004年にカナダで生まれたECプラットフォーム。
日本には2017年から本格的に進出していますが、まだまだ浸透していない様子。

しかし、多くの方が「これからのECはショピファイ一択でしょ」などと発信しているブログからも見て取れるように、ショピファイは世界最強のECプラットフォームと言われています。

ショピファイの特徴は、
月額29ドル(約3,190円)からネット販売の構築をほぼ丸投げできるサブスクリプションモデル。

そのサービスの一例は、
・受注から配送
・売上分析
・決済方法
・在庫管理

のみならず、
・販促
・商品紹介ページのデザイン

などなど、
自由にメニューを選んでECサイトとビジネスを構築ができるという内容。

在庫管理から物流、商品発送などECビジネスに必要な作業を月額の支払いで全て請け負ってくれるので、とっても便利。しかも決済方法も、ペイパルやアップルペイなど大手決済システムが利用できます。

商品紹介ページも作成してくれるので、ITに詳しい専門家やデザイナーも必要ありません。

日本経済新聞の記事によると、
導入企業は100万社を超え、時価総額も5年で約28倍に。
アマゾンを介さずにネットでモノを売りたい企業が、ショピファイに頼る構図がアメリカで生まれているとのこと。

まだまだアマゾンの時価総額には遠く及びませんが、スポーツブランドのナイキのように、アマゾンでの販売から撤退し自前のネット販売を志向する企業が増えてきている今の背景を考えると、ショピファイは将来、アマゾンと競合する存在になるだろうと予測されています。

一方、日本ではこんな話が。

参考 楽天送料無料化に反旗 「負担一方的」公取委に調査要請日本経済新聞(2020年1月22日配信分)

今年2020年3月18日から実施される、大手ECサイト・楽天市場の送料無料実施に反対する出店者の話題。

楽天市場の1ショップで3,980円以上のお買い物をした場合は、送料が無料になるという消費者にとっては嬉しいシステムですが、この送料は全て出店者負担。

楽天側は「3,980円以上で送料無料にすれば客単価はきっと上がるからいいでしょ!」と主張していますが、出店者側は「そんなの損だよ!赤字だよ!」と猛反発。
組合を結成し公正取引委員会に調査を依頼しているという話です。

私も楽天市場に出店している会社さんのページ作成に長年携わっていますが、楽天市場の規定改正に、昨年は私ですら泣かされてきました。

(↓その時の記事はコチラからお読みください)

楽天市場の無茶ぶりは商品をダメにすると感じた話 楽天経済圏は偉大だが、ショップ側は楽天に飼われている身と感じた話 楽天市場1枚目のサムネイル画像の厳格化に対応なう

先にご紹介したカナダのショピファイも日本の楽天市場も、特別な知識や技術がなくても、簡単にしかも低コストでECショップをスタートさせ構築することができる、非常に便利なシステムです。

しかし、簡単にECサイトが作れる、
言い換えると「特に何も考えなくても少しお金を払えば丸投げできる」システムを使いECサイトをサクっと作った後も、とくに何も考えずぼんやり過ごしていると、そのシステムにおんぶに抱っこ状態に。

もし万一そのシステムを提供している会社がシステムを停止することがあれば、路頭に迷ってしまいます。

システムを停止されることはないとしても、先ほどご紹介した楽天市場のように「3/18から送料無料よろしくね!」と無茶振りされても、結局商売を続けるためにその無茶な条件を飲み込んだり、今回のように真っ向から戦う流れになってしまったり・・・。

結局「便利なシステム」に自社の運命を預けて便利システムの思うツボになってしまいます。

低コストで簡単に始められるシステムは本当に素晴らしいですが、そのシステムで始めても「自分で考える」習慣を常に忘れずに、いつでも自力で商売ができる力を貯金しておくことは本当に大事だと感じています。

全てのことに言えるかもしれませんが、
・これに登録したから安心
・これを購入したから安心
・この人に頼んだから安心
と100%安心するものは世の中には存在しないと思っています。

もちろん、頼りのある人を信頼して安心することはありますが、
「100%安心やわ。これで私何も考えなくてええわ」ではなくて、じゃあ自分の次の手は何か?を常に考えること、そして頼りのある人が万一いなくなっても、継続できる思考でいることが大事なのではないかな、と本当に考えさせられる、今回のECサイトを巡るニュースです。

どこまでも都合が良く完璧なものなんてないんやで〜、と改めて実感します。

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

●過去の制作実績はコチラから
制作実績を見る
●グラフィックデザイン、セールスコピーライティングのご依頼はコチラから
お問い合わせフォーム
●Twitter
→@nishi_megumi_24

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA