ユニクロが刊行しているフリーマガジンのクオリティの話

今日は祝日。仕事の合間に久しぶりに近所のユニクロへ行ってみました。

私が初めてユニクロを知ったのは今から約20年ほど前で、まだ佐藤可士和さんが手がけた現在のロゴマークになる前の、人のシルエットが二つメインになっていたロゴマークが展開されていた頃。


(↑懐かしきユニクロの旧ロゴマーク)

その頃はあのユニクロが日本を代表するようなアパレルブランドになるとは想像できませんでしたが、そんなユニクロの運営会社「ファースト・リテイリング」も今年で創立70周年。
(さらっと書きましたが一つの会社が70年も続くなんて、すごいことです。)

そんなユニクロ。
我が家の行きつけは、自宅から歩いて徒歩10分くらいの場所にある店舗。開店して15年程になるそうなので、ユニクロがまだ現在のようにグローバル企業になる前から展開していた「郊外型」の店舗だと想像しています。

そんな「郊外型」の店舗でさえ、有人レジは全て撤去されて今やセルフレジ。
サスティナビリティの姿勢を見せるポスターも貼られています。
※サスティナビリティとは「今さえよければいい」という考え方でなく、「ずっと将来的にも良い状態を保つ」ということ。環境問題にも使われ「良い自然環境をずっと保ち続けること」という意味を示します。

そして店頭にはユニクロのウェアを取り入れたフリーマガジンも。


「LifeWear」と題したそのマガジンは、ユニクロの服のコンセプトでもある「LifeWear」のコンセプトを紐解く内容で、アーティストやスポーツ選手のインタビューなどに加え、ユニクロを取り入れたコーディネイトとライフスタイルが美しい写真でまとめられており、とても無料とは思えない一冊です。

編集は本POPEYE(ポパイ)の編集長で、現在ファースト・リテイリングでクリエティブディレクターを務める木下孝浩さんが担当。店頭のほか、蔦屋書店でも無料配布。Amazonの電子書籍ツールkindleでも無料配信されています。

WEBでも同じ内容を閲覧できますが、このように一冊のマガジンに美しくまとめて店頭で配布するところに、ユニクロのブランディングに対する力の入れ具合が垣間見えます。

なかなか読み応えのある一冊ですので、ユニクロに訪れた際にはぜひお手にとってご覧いただきたいと思います。

中には、これから出店予定のあるベトナム・ホーチミンの話題も。

建築家やアーティストがオススメする「伝統のアップデート」と題したホーチミンの話が掲載されています。
私も今年8月にホーチミンを訪れたばかりですが、ユニクロがどのようにホーチミンの街に出店するのか、またぜひ見に訪れたいと思います。(ちなみにホーチミンにはユニクロのパロディのようなメイソウが既にあります)

雑誌は衰退する媒体とも言われていますが、このようにしっかりと取材し記事や写真が充実しているものはつい手に取って読んでみたくなりますし、WEB主流のこの時代だからこそ一つのブランディグツールとして生きていくような気もします。
WEBだけでは感じられない、そのブランドの「本気さ」や「こだわり」が紙の1ページ1ページから伝わる感じがするのは、私が今でも雑誌という媒体を好きだからかもしれませんが、「ブランディング」の一つであることは間違いないように思います。

カタログの仕事は今でも稀にご依頼をいただきますが、このような企画ものの雑誌やマガジンを作るのも逆に今面白いのではないかな、と思ったりしながら、ヒートテックのシャツと靴下を購入して帰りました。

ユニクロの「LifeWear」はこの2019A&Wが初出版。春夏と秋冬の年2回の刊行を予定しているそうです。本当に無料とは思えない充実ぶり。このような媒体を見ると「デザインが相手に与える印象」は大きいな、と感じます。

それにしてもあの人シルエットのロゴマーク時代からは考えられないブランディングパワー。

またユニクロに対するイメージがアップしたように感じます。

それでは今日はこのへんで

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