我が家の近所のコンビニセンスストアは、セブンイレブンさんしかないのですが、ここ最近ローソンさんのPB商品のパッケージデザインがとても話題になっています。

画像引用元:AXIS Web Magagine

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何て可愛らしいデザイン。
「コンビニのご飯が美味しくない」というのは過去の話で、今は美味しく体にも優しい商品が多数販売されています。
また時代の流れとともにコンビニもサスティナブルなイメージ作りと展開を取り入れており、セブンイレブンさんではこの夏からレジ袋を有料に。
そんなこんなで、
コンビニエンスストアの食品パッケージのデザインも、いよいよ素敵になってきたのか〜。と思いきや、実はこのデザイン、ものすごく批判を浴びてしまっており、週刊誌をはじめ各経済メディアから散々な言われようのようです。
特にこちらのサイトでは「ユニバーサルデザイン」の観点から見て、この一新されたPBパッケージのデザイン達に辛辣な意見を述べています。
参考 ローソンPB新パッケージの「わかりにくすぎる」という問題 ユニバーサルデザインの専門家に訊くWEZZYこれ以外にもSNSに
「同じ商品を2つ買ったつもりだったのに、パッケージの違いに気がつかず別々の商品買ってしまった」など、店頭で買う時の「不満」が多々投稿されています。
かわいいのに・・・。
ですがなぜここまで不評だったのか、個人的で恐縮ですが見解をまとめてみます。
コンビニエンスストアは様々な年代の人が利用している
私の自宅周りのコンビニには、ご年配の方や家族連れがとても多く、中にはレジを担当しているアルバイトの女性(恐らく主婦の方)と長話をしているおばあちゃんもいます。
そのおばあちゃんのカゴの中身をチラ見しますと、お惣菜やお弁当でいっぱい。それこそPB商品の冷凍食品も購入されています。
おばあちゃんにとっては恐らく大きいスーパーを歩き回るより、小さいスペースで何でも揃うコンビニは利用しやすいのではないかと想像しています。
ちなみに私の母(70歳近い)も時々コンビニでおむすびを買っています。(セブンイレブンの塩むすびは美味しいそうです)
あとは運送業者の方や、工事現場の方々がお茶やコーヒー、タバコ、お弁当やカップラーメンなどを作業着姿で買っているのをよくお見かけします。
かたや都心のコンビニはビジネスマンの方でいっぱい。土日祝日は閉店する店舗もあるほどです。
このように
様々な年代の人が場所は違えど同じコンビニを利用しています。
コンビニ=若い人だけが会社帰りに利用する店舗ではなくなっているんですよね。
いろんな人が利用するからこそ優しいデザインが必要
少し話は変わりますが、
以前セブンイレブンに設置されたバリスタマシンの操作ボタンがわかりくく、設置後に店舗側のスタッフさんがマシンに大量のテプラを貼りまくっている写真をご覧になったことはあるでしょうか?

画像引用元:http://gd-amaoto.com/blog-entry-125.html
元は高級感あふれる洗練されたデザインだったのですが、店舗設置後にお客様から
「どこを押していいかわからない」
「押し間違えた」
「大きいサイズと小さいサイズの
違いがわかりにくい」
との苦情が殺到し、全国の各店舗でこのようにテプラが貼られまくる状態に(もっと大量のテプラだらけのマシンもあります。気になる方はググってみてください)
様々な年代の多くの人が利用する空港や駅と同じように、利用する人が迷うことのない優しいデザインを導入することはとても大事です。
有名でも無名(←私)でも、デザイナーはクライアントと一緒にお客様の気持ちを考えないといけない
このバリスタマシンをデザインしたのも、先ほどご紹介したローソンさんのPBパッケージをデザインしたのも、日本を代表する超超超有名なアートディレクター様達。世界的にも活躍しておりテレビにも取り上げられ、書籍も発売されています。
ここからは想像の話で恐縮ですが、
恐らくこのアートディレクター様達は「あまりにも有名すぎて」クライアント側も「わ〜い!世界的に有名なアートディレクターに作ってもらえたー!すごーい!かわいー!」という満足の方が大きく、一番最後に利用するターゲット(お客様)のことをあまり考えてなかったのではないかと思います。
またこれは偏見かもしれませんが、
世界をまたにかけるすんごいデザイナーが、夜な夜なコンビエンスストアでビールやお菓子、パンやお弁当を買っている姿もあまり想像できません。(ちょっと偏見ですみません)
結局利用するのは、クライアントでもデザイナーでもなく一番最後にレジでお金を払うお客様。
どんな立場でも、社長でも取締役でも有名でも無名でも、お客様の気持ちを考えなければいけませんよね。
美しいデザインは意味がないのか?
もちろんデザインですから美しく処理する必要はあります。
だけど、デザイナー側はあくまでも「その店で買う・利用するお客様の気持ちを考えながら」美しく処理しなければいけないと私は思っています。
いくら美しくても
・見にくい
・わかりにくい
・間違えやすい
・何の商品なのかよくわからない
と言われてしまうと、そのデザインの価値はほぼゼロに等しくなってしまい、ただの自己満足の作品になってしまうといって過言ではありません。
私が今から日本を代表するデザイナーになれるかどうかは?ですが、この仕事を続ける以上は、いつまでも最後に使うお客様の気持ちを忘れないデザインを制作する人間でありたいと思う今日この頃です。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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