「ネクストパタゴニア」言われているアメリカのアウトドアブランドの話

今年はフジロックフェスティバルもなく、旅行も行かず、ひたらす家の中に篭って仕事をしている夏ですが、例年この時期なると「フジロックに持ってく新しいレインウェアほしいなあ♪」と思うのが私の常。

パタゴニアやノース・フェイスなどのお店を見て回るのも、今までの楽しみの一つでした。

レインウェアは高額なのでいつも結局買わずにお店を後にするのですが、パタゴニアやノース・フェイスのプロダクトは見ているだけでも楽しいので、お店にいるだけでもいつも楽しめます。

アウトドアブランド、パタゴニアに学ぶこれからの企業姿勢

ところで、最近
Cotopaxi(コトパクシ)というアウトドアブランドがにわかに注目され、アメリカで熱狂的なファンを生み出しているのをご存知でしょうか?

 

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Walk the walk with the Baja Pant and Ara Jogger, designed to make movement easier and relaxation comfier. Our best bottoms, your best bet for all-day comfort. #GearForGood

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2013年にアメリカのソルトレイクシティで創業したこのアウトドアブランド。

パタゴニアやノースフェイス、L.L.Beanなど超有名大手アウトドアブランドが軒を連ねるアメリカで、アウトドア業界に新規参入するのは非常に困難とされています。

ところがコトパクシは、
有名アウトドアブランドが獲得しかねていたミレニアル世代(1980年〜2000年生まれの世代のこと)からの支持を集めることに大成功し、今や「ネクストパタゴニア」と言われる存在までに成長しています。

調べたところ店舗数はユタ州のソルトレイクシティとマリの2店舗のみのよう(2020年8月現在)

規模で見てもとても有名ブランドにはかないません。

なのに、2013年の創業以来熱狂的なファンを獲得し、なぜ「ネクストパタゴニア」と言われる存在にまで囁かれるようになったのか。

それは、
コトパクシが掲げている
企業理念の「ストーリー」
にあります。

コトパクシのミッションは、

Gear for Good

アウトドア用品をつくり、
売ることを通じて貧困に苦しむ人々を助ける

というもの。

同社の商品はフィリピンの協力工場で一つづつ丁寧に手作りされていて、ファブリックのパターンも現地フィリピンの職人さんが全て取り仕切りデザインしています。

商品の製造を通じてフィリピンの人々を経済的に支えるだけではなく、プロダクトデザインの一部を任せることで仕事へのやりがいやプライドを育てることにも貢献しているんですね。

また年収100ドル以下と言われているボリビアの放牧民が育てるリャマの毛を使ったプロダクトを開発するなど、「貧しいコミュニティを支援する」というミッションを、次々と商品に落とし込んでいます。

「パタゴニアやザ・ノースフェイスは、『利益追求』と『フィランソロピー。サステナブルな社会の実現に向けたCSR(企業の社会的責任)』を両立したすばらしい企業だと思う。

ただ、どちらも創業から、45年近い年月がたっている」。

だから、僕はもっとミレニアルズの価値観に寄りそった、次世代のアウトドアブランドを作りたい。

「Cotopaxi(コトパクシ)」のCEO、Davis Smith(デイビス・スミス)

この言葉の通り、
商品の機能やデザインだけにこだるのではなく、コトパクシはミレニアル世代と「一緒にブランドを創る」ことに重点を置いた独自のイベント「クエスティバル」をアメリカ各地で毎年規模を拡大しながら開催しています。

「クエスティバル」では、約4000円ほどの参加費を払って、コトパクシのバックパックとイベント参加のチケットをゲットしそのバックパックを背負い用意された「山登り」「川下り」などにチャレンジ。

チャレンジには採点システムもありますが、早く到着すること、目標を達成することはもちろん、SNSに投稿した写真なども採点基準に含まれ、楽しそう、クリエイティブ、臨場感があることもポイントに追加されるとのこと。

参加した自分たちが
「ブランドの顔となること」を
リアルに体験できるんですね。

参加した自分たちがブランドを体験しブランドをサポートする、そして楽しい経験をすることでコトパクシのファンになり愛着を持つ・・・という非常に良いサイクルができあがっています。

ちなみに、
コトパクシのバックパックは、150ドル〜180ドルほど。
ジャケットも100ドル〜180ドルです。

コトパクシのCEO・スミスさんは、

「機能性だけで勝負する時代は終わりです。値下げの競争もです」

と説き、
若いお客様が
商品やサービスに求めるものは
「ストーリー性」や「体験」
にあると語っています。

「ストーリー」を語る大切さは日本にも広がってきていますが、「ネクストパタゴニア」と言われているコトパクシのことを調べると、本当に商品やサービスの機能性以上に、ミッションとストーリーを発信し、お客様に体験してもらう要素が必要不可欠だと改めて感じています。

と、ここまで書いてみて
私もすっかりコトパクシのプロダクトが気になってきました。

楽天市場などでも購入可能ですが、直営のオンラインストアから日本にも配送OK(ただし国際送料27〜30ドルが必要)。

最近はマスクも販売しているようです(13ドル)

ミッションをストーリーに変えて発信し、ぐんぐん成長していくコトパクシの姿にものすごく大事なこと感じますし、今後の展開も楽しみな今日このごろです。

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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