連載:現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーお客様心理から逆算した 思考を持っているか?ー

以前から本ブログで掲載している
「現場一筋35年のシェフに学ぶ集客」シリーズ。

以前の連載はこちらからどうぞ

連載:現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー感謝の表現の習慣化ー

この連載では、
柏駅東口の二番街アーケードの入り口にある、パスタ&ピザのレストランモンテローザさんで、シェフをされている野口正春さんが、現場のスタッフのために残した「お客様に対する姿勢について」書かれたメモを元にし本ブログ用に再編集した記事をご紹介しています。(本ブログには掲載許可をいただいています)

野口正春シェフが書き続けていた
この現場スタッフのためのメモ。

私にまるごと渡してくださったのは
2019年6月9日のことでした。

ある日いつもの通りモンテローザさんに
お食事に行くと、
私のブログを読んでくださった野口シェフが、

「良かったらコレ読んでみて」

と後からメッセンジャーで
送ってもらったメモ達です。

あまりにも素敵な内容だったので
ブログに掲載してもいいか尋ねると
快くOKしてくださいました。

あれから1年3ヶ月が過ぎ、
本日2020年9月22日。

モンテローザさんは54年間という
本当に長い営業の歴史に幕を下ろしました。

モンテローザさんは、爆風スランプのお二人、サンプラザ中野くんさん、パッパラー河合さんがかつてアルバイトをしていたお店としても有名です。

何度も何度も何度も何度も何度も×100
通った理由は、

お料理の美味しさはもちろんだけど、
それ以上にスタッフの人、
そして野口シェフのことが大好きだからです。

シェフとしても、

一人の人としても、

本当に心の底から
めちゃくちゃ尊敬しています。

柏に引っ越してきて5年しか
経っていませんが、

モンテローザさん、
お店のスタッフさん、
野口シェフとご縁ができて、
本当に恵まれた時間を過ごすことができました。

・・・

ここまで書いていて
涙がこぼれてきました(T_T)

涙でモニターが見えなくなる前に・・・、
野口シェフがくださったメモを
今日もご紹介したいと思います。

「お客様心理から逆算した思考を持っているか?」

 

私は「世のビジネスは全てサービス業だ」
と持論をもっています。

ここで言う「サービス業」とは、

「相手に対して何らかの
≪得≫や≪価値≫を伝え、
好印象を得て売買を成立させる業」

と言ったイメージです。

個人的には、
世のビジネスどころか、
人生そのものがサービス業
だと思ってるくらいです。

例えば、
恋愛だって、
外交だって、
インターネットビジネスも
病院も、
芸能界も、
その根底にあるのは、
自分対相手の交渉事です。

どんなに美味しいケーキ屋でも、
無愛想な接客が
自分の許容範囲を超えれば
その店を利用しなくなるだろうし、

ルックスはイマイチでも、
とても優しい心を持った異性を好きになったり、

外交だって、自国の利益、不利益の
バランスを見ながら他国との交渉を
行っているいわけで、
どれもまったく同じです。

結局世のビジネスは
全てサービス業であり、
サービス業とは
相手との心理戦なのです。

心理戦とは、勿論、
相手を欺くための作戦と言うような
意味合いではなく、
相手にむしろ、

相手側が勝った(得した)と
思わせる意識です。

「あのブランドを手にすると
幸せな気持ちになる」

「こんなにボリュームがあるのに
この値段だったら得した気分」

という具合に、

お客様は自分が支払う金額と
提供される
商品やサービスが見合っているか、

出来れば金額以上の満足感を得たいと思って
消費してる事を忘れてはいけません。

苦戦してしまうお店の欠点は、
このようなお客様心理から逆算した
店舗運営の「視点」と「思考」が
まったくない点と言えます。

「どうすれば
赤字を解消出来るだろうか?」
と考えても

「どうすればお客様が
買ってくださるだろうか?」
とは、考えないからです。

考えたとしても、
知らず知らずのうちに、
舞台裏の仕事をやってしまったり、
分析や判断を見誤ったり、
お客様に振り回されたり・・・。

あなたの思考はどうですか?

お客様心理から
逆算した思考になっていますか?

ここで一つ問題を出して見ましょう。

問題:
あなたはユニクロの成功のポイントは
何だと思いますか?

さあ〜少し考えてみて下さい。

答えは一つじゃないでしょうから
何個でもいいと思います。

実際にこの話を色々な方とした事があるのですが、
その代表的な答えは、

・フリースなどの商品の爆発的ヒット
・経営者の手腕
・ブランドイメージの上手さ
・品質
・低価格

といった内容がほとんどでした。
いかがですか?

どんな答えを頭に浮かべたでしょうか?

上記の5つに当てはまるのが多いと思います。

どれも成功要因の一つだと思いますが、
これをお客様心理から逆算した思考で
考えるとまったく違う観点の答えが出てきます。

ユニクロの成功の大きな要因として

「商品にロゴを
つけなかったこと」

をあげたいと思っています。

言うまでもなく、
衣料ブランドはほとんど商品に
ロゴマークを付けています。

もっと言えば
「ロゴで商売をしている」わけで、
ロゴマークが商品価値をあげているんです。

ところが、
ユニクロの商品には知る限りにおいて、
どの商品にも
ユニクロのマークは付いていません。

想像してみてください。

ポロシャツの胸にユニクロのマーク、
フリースの背中にユニクロのマーク、
ちらっと見える靴下に
ユニクロのマークが付いていたら、
お客様は今と同じように
ユニクロの商品を愛用するでしょうか?

ユニクロは、
己を知り、
お客様心理を知りつくした思考をもって
商売をしているんですね。

彼らは、
お客様がユニクロに対して品質や価格の安さ、
つまり、
「価値率」を認めて愛用してるわけで
決してロゴを求めてるいるわけではないと言う事、

また、
ロゴの主張がむしろ
お客様を遠ざけることを理解しているはずです。

正しい足し算、
正しい引き算を
お客様の心理から行うことが重要であり、
ユニクロはロゴを正しく引き算したんですね。


今日は
「お客様思考から逆算した考え」
についてシェアしました。

私はこれからも販促物の制作を
作っていく立場にありますが、

作り手側ではなく
常に「お客様側」の立場になって
物事を考えられるような
クリエイターでありたい、
と改めて感じる一文です。

今日までモンテローザのシェフ、
野口さんの「現場スタッフ」に残した
メモをご紹介してまいりました。

1冊の本を読むように、
私にとっては多くの学びをいただいたことに本当に感謝です。

モンテローザさんは今日で終わりだけど、
またいつか違う形で
再会できることを願いつつ。

これまでたくさん食べさせていただき
ありがとうございました!

一生忘れません。

今日はこのへんで。

\お読みいただきありがとうございます/

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