小さい会社が上場するまでの地道なステップとは

一昨日の2020年9月25日。

とある会社が東証マザーズに新規上場しました。

その会社の名前は、
株式会社I-ne(アイエヌエー)。

主力商品は
「知らぬ女性はいない」と言っても過言ではない、
シャンプー、BOTANISTです。

しかもなんとユーザーの2割は男性というデータも。

今や女性だけではなく男性にも
支持されているシャンプーです。

参考 SNSマーケの勝者「BOTANIST」がパーソナライズに挑む日経XTREND

2007年3月、当時若干24歳だった代表が立ち上げたこのベンチャー企業は、今やシャンプー業界では資生堂や花王、P&Gなど超大手企業に次いで第3位。

(↓ちなみにうちの近所のドラッグストアの女性用シャンプーの売り場では、BOTANISTが一番面積を多く取っています。)

女性用シャンプーといえば、
P&Gのパンテーン、資生堂のTUSBAKIなどのメジャーブランドが有名ですが、それらのブランドさえ定着が難しいとされる、いわば「参入に全く余地のない」カテゴリーの代名詞でした。

しかもI-neは本社を大阪に置く小さい会社。

ところが、
商品のBOTANISTは、
若年層から熱烈な支持を集め

大手ブランドに全く退けを取らない存在になっています。

実は私もBOTANISTを愛用していますが、使い心地も香りも抜群。

ドラッグストアで購入できるシャンプーとしては、決して価格は安くありません。

それでも使い切ると迷うことなく購入しています。

BOTANISTが上場するまでの展開を見ると、
小さい会社が大きくなるための様々なヒントが見えてきます。

ヒント①ブランドにビジョンを掲げている

BOTANISTを製造している
株式会社I-neのホームページには
次のように書かれています。

Chain of Happinessは、
お客様を起点に始まる。

わたしたちがお届けしているのは、ただのプロダクトではありません。幸せな体験です。

 

「商品を使用して、悩みが解消されて、学校に行くのが楽しくなった」
「娘からプレゼントでもらいました。一生の思い出です。」

 

わたしたちは商品をきっかけに始まる、このような幸せの連鎖が
お客様、お取引先、地域社会、地球環境まで広がり、最大化することを目指しています。

お客様を起点にした商品展開をビジョンに掲げています。

このビジョンに沿ってBOTANISTも作られていますが、その作り方にも見習うものがあります。

ヒント②品質に徹底的にこだわり、価格競争は一切しない

BOTANISTの価格帯は、
1400円〜2000円前後。

ドラッグストアにて平均単価700円で購入できるシャンプーとしては、やや高めの価格帯です。

しかしBOTANISTは他社と価格競争を一切せず、品質にとことんこだわったプロダクトとして、その姿勢を貫いています。

ヒント③派手な広告は打たず、小さいところからコツコツはじめる

今はドラッグストアでも見かけるBOTANISTですが、元は楽天市場で販売しているのみの小さいスタートでした。

大手企業が超有名な女優さんを使った広告を出している中、BOTANISTは広告を一切出しません。

ランディングページは何度もABテストを繰り返し結果を細かく分析。

そして、知り合いのスタイリストやモデルさんに商品を手渡し、その忠実な感想をSNSに投稿してもらうという、地道な方法で徐々にその認知を広げていきます。

2015年にインスタグラムが流行したのと同時に、BOTANISTはその地道な努力が実を結び、楽天市場でも順調な売上を上げていきます。

また当時ECサイトで販売されているシャンプーはスカルプ系ばかりで、ヘアケア系のジャンルはガラ空きの状態。
その見極めも功を成したと言われています。

ヒント④クリエイティブは社内で完結、SNS映えするシンプルなパッケージデザイン

代表自らが店頭リサーチをした結果、
「派手な容器のシャンプーが多すぎる」と判断。

パッケージや容器はシンプルなデザインにしたところ「SNS映え」すると好評になります。

クリエイティブは代理店に任せず、
WEBサイトから小さいバナー1個まで
全てインハウスデザイナー(社内デザイナー)が担当しているそう。

ブランディングを他に丸投げせず、
自分たちで考えたことをカタチにしていくので、リリースや修正のスピードが早く、大手会社で2〜3年かかる商品開発を約8ヶ月で進めるというスピードです。

ヒント⑤商品開発は全社員で

同社には、「部門を問わず全社員が月1つ以上のアイデアを提案する」というカルチャーが根付いているのだという。

さらに、常時リサーチに携わる十数人が、世界中のトレンドワードを分析。

「全社員が企画発案に関わり、多数のアイデアから選別するから、全体のレベルが上がる。

また、発案から販売までのプロセスを細かく分け、各段階でのPDCAを回し、商品が世に出るまでの修正を繰り返す。メーカーには珍しいアジャイル型の商品開発を実践している」。

引用元:日経XTREND

部署を問わず全社員が毎月提案をする環境を整え、
企画から発売までプロセスを細かく設定しています。

こうすることで、レベルが高くスピード感を持った商品ができあがるんですね。

今日のまとめですよ

元々は大阪の小さいWEBマーケティングの会社だったI-neさん。

それがシャンプーをきっかけに上場する企業にまで成長しました。

そのプロセスを見ていくと、
大事な様々な要素が見えてきます。

スピード感を持ちながらも
小さいところからコツコツはじめ
リサーチを欠かさないその姿勢には
見習うことが多くあるように感じています。

それでは今日はこのへんで。

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