この広告はなぜ「ダメ」と思われたのか?

先日、Twitterを見ていると1つの広告が物議を醸しておりまして、今日はそのお話を。

どこかの企業が発売している、ヘアケア商品の広告に使われている写真についてです。

この投稿には、

・ヘイト広告に該当すると思う
・特に何も感じない、何がダメなの?
・この広告がダメと思うところにヘイト意識があるのでは?
・このモデルさん(肖像権フリー素材)がかわいそう
・サラサラの髪が正しいと思う時点でヘイト広告だ
・日本の広告デザインのレベルの低さを感じる

など様々な意見が寄せられています。

全ての人に刺さり受け入れられる広告を作ることは難しいですが、少なくとも誰か1人でも嫌な気持ちになる広告を作ることは、小さい規模でも広告を作っている私にとって本当に避けたいところです。

私もこの広告はあまり良いものとは思えないのが正直なところなのですが、なぜ良いものと思えなかったか?理由は2つあります。

1つ目は、
それはこの広告デザインの内容が「ハッピーではない」ことです。

サラサラのヘアスタイルになった後に、どのような「ハッピーな未来」が待っているのか?が伝わらず、悩んでいる状態=ネガティブな気持ちしか浮かんでこないからです。

「駅員に暴力を振るうのはやめましょう」
と書かれているポスターをよく駅で見ますが、このコピーとポスター内のイラストを見て、「いいな」と思う人は多いでしょうか?

それと似たような感覚で、「いいな」と思ってもらうためには「明るい未来」を示してあげるコピーやデザインが必要なのではないかと思います。

2つ目は、
なぜこのモデルさんの写真を使ったのか?という疑問です。

この広告をヘイト広告だなんだという前に、
この商品のターゲットがアフリカ系のアフロヘアをした女の子だったのかどうか。

そこが気になります。
でもキャッチコピーは日本語ですから、想像ですが20代以上のサラサラヘアになりたい女性をターゲットにしているんだと思います。

仮に20代以上の女性をターゲットにしているのであれば、その人とできるだけ近い人をモデルに使うことが望ましいです。
「この写真はインパクトあるから」という理由で使用するのはよくありません。

広告のインパクトだけ残り、本当に買って欲しいターゲット層に刺さりにくくなってしまうからです。

大手の広告代理店は、多額の費用をかけて莫大なデータを解析した上で、写真を撮影しコピーを選定しています。

広告に多額の予算がかけられないのが、私たちのような小さい会社です。
だからこそ、出した広告で確実に反応があり売上があがるような広告を作らなければなりません。

「インパクトあるから」
「なんとなくアーティスティックな雰囲気だから」
で作ると、広告は「デザイナーの作品の一部」としてその役割を終えてしまいます。

出すからには「この商品使ってみたいな」と思ってもらえるような広告を作りたいと、私は毎日思いながら制作していますが、このヘアケア商品のクライアントさんもそのことに気が付いてくれればいいな、と感じている今日この頃です。

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

●過去の制作実績はコチラから
制作実績を見る
●グラフィックデザイン、セールスコピーライティングのご依頼はコチラから
お問い合わせフォーム
●Twitter
→@nishi_megumi_24

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA