先日、ふと昔放送されていたNHKのドキュメンタリー番組のことを思い出した話。
その番組では、アメリカの映像制作会社で勤務する従業員にフォーカスされた内容だったのですが、映像編集を行うクリエイターのうち、半数ほどの人が、いわゆる「人とうまく接することができない」タイプの人でした。
ここでいう
「人とうまく接することができない」
タイプというのは、
- おはようございます、お疲れ様などの基本的な挨拶が苦手
- 同僚や上司に仕事の進捗を対面で話して報告できない
- ランチや休憩時間はもちろん一人にしてほしい、誰かと一緒に過ごすとか絶対無理
・・・と、いわゆる
重度のコミュ障
と呼ばれる人たち。
この映像制作会社で働く前は、学生生活も含めて長い引きこもり生活をしていた人たちばかりです。
↑この特徴を挙げると、
「会社で働くなんて絶対無理じゃん」と思われるかもしれませんが、この映像制作会社ではこのような「引きこもり経験」の人たちを積極的に採用しているそう。
なぜなら、彼らは
仕事を神業的に
きっちりやる
ことが最大の強み
だからです。
人と接することが苦手というだけで、一度パソコンの画面に向き合うと、誰も気がつかないような細かいところまで丁寧に仕事をしてくれるので、映像会社としてもクオリティの高い制作が行えるんです。
その代わり、
進捗状況の報告ができなかったり、挨拶や同僚とランチに行くことも苦手。
なので、会社側は対面で報告しなくても良いように、PCに入力して完結する報告書フォーマットを作成し、これに沿って自分の仕事状況を報告すればOKという仕組みを構築しています。
もちろん、社員登用する前には、
・仕事をちゃんとこなせられるか
・報告書に入力できるか
などを見るテスト期間が設けられています。
私自身はクリエイターにはコミュニケーション力だと思っていますが、
こうやって相手を尊重した仕事の仕組みを作ることも、経営者側にとっては大事なのでは、と感じています。
そういえば、
私が以前京都を訪れた際にランチをした、ステーキ丼の専門店「佰食屋」のオーナーさんの著書にも、スタッフ採用の基準を明確に記していました。
飲食店での勤務ですから、
・人とのコミュニケーションが得意で
・よく気がついて、
・積極的に改善点を見つける
ことが必須だと思われがちですが、
佰食屋のオーナーさんは、
このような
いわゆる「できる人」は採用しない
と断言しています。
なので、とても飲食店には向かないような人を、どんどんスタッフとして採用していると書かれています。
「とりあえず良い人を」
「感じの良い人」
ではなく、
会社のビジョンや
ミッションに合った人
を雇っている
ということなんですね。
確かに気持ちよく働くためには、
挨拶できた方がいいし、ランチも一緒に取った方がいい。
もちろん業務の報告を対面ですることも必要です。
でもこれらができなくても、
「会社の目的に合えば採用するという」視点は、
とてもいい視点だなと思いながら
番組を見ていたことを思い出しました。
ぶっちゃけると、
挨拶ができなかろーが、
ランチを一緒にできなかろーが、
仕事をきっちりやってくれれば
オールオッケー!
なのかも。
細かいところを気にするのも大事ですが、もっと大きな視点を持って仕事の進め方を考えたいな、と思う今日この頃です。
それでは今日はこのへんで。
\お読みいただきありがとうございます/
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