「パクリ」が勝って「本物」が負ける世の中で、「本物」が本当に勝つためには?の話

今日からラグビーワールドカップが開催されるとのことで、私の周りは大盛り上がり。

しかし私は現在開催されているもう一つのワールドカップ、
バレーボールワールドカップ2019(女子戦)の方に興味津々で、ここ最近は普段滅多に見ないテレビをつけて試合を観戦しております。

約20年ほど前から応援し始めたバレーボール日本代表女子。同じ女性として尊敬できる大好きな選手もたくさんいます。

昨日は対中国戦が行われていましたが、残念ながら日本はストレート負け。
中国は現在世界ランキング2位、リオデジャネイロオリンピックの金メダルチームで、昨日もそのプレーを観戦していましたが、同じ人間とはとても思えぬ素晴らしいプレーを繰り出しています。

中でも現在中国チームを引っ張っているエース、シュ・テイ選手(25歳・身長198cm)の強さ・・・。
「家が裕福ではなく、家族を養えるような強い選手になるために毎日ものすごく練習した」と語るシュ・テイ選手の強さはちょっと尋常ではありません。もちろんどの選手も血のにじむような練習をしているのだと思いますが、シュ・テイ選手は本当に強い。ここまで本当にご自身とご家族のために練習を積み重ねてこられたんだと思います。

前置きが長くなりましたが、いろんな場面で感じる中国のパワー。

昨日は、私が先月からちょっと気になっている、中国で大人気のあの謎の店舗「メイソウ」のことが昨日の日経ビジネスに取り上げられていました。

“「スジ」の日本、「量」の中国”
というテーマで、大変読み応えのある記事でしたので、ここにご紹介したいと思います。

前編
参考 日本風中国企業「名創優品」が突きつけるもの日経ビジネス

後編
参考 世界が「桜は中国の花」と思う日は来るか日経ビジネス

私は先月訪れたベトナム・ホーチミンで、始めて「MINISO(メイソウ)」を訪れました。

「メイソウ」は、株式会社名創優品が展開する店舗。

日本のユニクロと無印良品、ダイソーを組み合わせたような風貌と、質へのこだわりに対する姿勢をコピーしたような店舗を展開、生活日用雑貨品などを取り扱っており、報道によると2013年の創業以来、中国に2,300店、それ以外の国に1,300店を出店。先にご紹介した日経ビジネスの記事によると、今年2019年には香港で上場する、という話もあるそうで、今グローバルブランドの位置をものすごい勢いで取りに行っている企業です。

(ホーチミンの「メイソウ」を訪れた話はこちらからどうぞ↓)

ベトナム・ホーチミン訪問記⑭ユニクロと無印良品とダイソーを合体させたようなお店“メイソウ”に行ってみた。 ベトナム・ホーチミン訪問記⑮MINISO(メイソウ)でBluetoothイヤホンを買って聴き比べしてみた

「メイソウ」の運営会社・株式会社名創優品は、本社住所も東京、設立者も日本人デザイナーであると公言していますが、その実態は未だに謎。「日本ブランド」というラベルを貼るための戦略ではないかと噂されており、実際の企業自体はあくまでも中国発なんだろうと想像されています。

私もホーチミンのメイソウで、Bluetoothイヤホンを2つ購入して聴き比べてみましたが、決して私の耳を満たすような音質ではありませんでした。(あくまでも個人基準ですが)
はっきりと申し上げると、香港や台湾の夜市でみかけるような雑貨を日本の店舗でみかけるようなパッケージに入れ替えただけ、という商品たちです。「メイソウ」は日本で販売されている雑貨のパッケージなどをよく研究しているという印象です。

グーグルで検索すると、「パクリwww」と紹介し、嘲笑するようなブログがたくさん検索結果に表示されますが、嘲笑している場合ではない、ということがこの日経ビジネスの記事から読んで取れます。

事実、「パクリネタ」であるユニクロがまだブラジル出店を果たしていないのに、「メイソウ」は既にブラジルにも店舗をオープンさせています。そしてブラジルの人々は、この「メイソウ」を質の良い日本ブランドと疑っていないそう。
もし「本物」であるユニクロがブラジルに店舗を出した時に、「あれ、これって“メイソウ”にそっくりじゃない?ユニクロってパクリだよね、笑えるwww」とブラジルで言われる可能性だって大いにあるわけです。

凄まじい規模で様々なものを量産する中国に、本物を追求している日本が飲み込まれる・・・。
なんて日が既にもう訪れている気がしています。

本ブログでは度々、「良い商品だから売れるわけではない」と書いてきました。
同じような良い商品は世の中にたくさんあります。
そして世の中の多くの人はそこまでの質を重視していない、という事実も最近感じています。

けれども「良い商品」であることはもちろん絶対に大事です。
大切なのは、そこに「なんでその商品を売ることになったか?」というストーリーなどの、決して人がコピーできないようなプラスアルファを付けることではないかと思っており、それはもうマストだと言って過言ではありません。

商品の背景が見えること。
決して他人にはコピーできないストーリーをつけること。
誰と組んでどのように売っていくか、ものを売る時に真剣に考えなければいけないな・・・、と感じています。

「選ばれる商品」になるために、デザインやコピーライティングの前に色々と考えるところがあると、この日経ビジネスの記事を読んで率直に思った今日この頃です。

それでは今日はこのへんで。

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