かつての「ギャルの聖地」渋谷109へ乗り込んでみた話

先日、久しぶりに渋谷に用があり立ち寄ったのですが約束まで少し時間があったので、10年ぶりくらいに「SHIBUYA109」に立ち寄ってみることにしました。

今でもお正月の福袋販売には行列ができるのかしら・・・?

私が神戸から東京に出てきた23歳の頃、
この「SHIBUYA 109」には欲しいものがいっぱいあったのですが(サマンサタバサのバッグとかね)、久しぶりに立ち寄って店内を見ても欲しいものが全く見当たりませんでした・・・。
こういうところで「年ととったな」と感じます(当たり前だ)。

今年はアメリカのファストファッションブランド、FOREVER21の日本市場完全撤退、また先日は三越伊勢丹が同じくアメリカのファッションブランド・アナスイとの来年2020年3月以降の事業契約終了を発表(コスメは来年以降も購入可能だそうです)するなど、アパレル業界ではちょっと寂しい話が続きますが、「SHIBUYA109」はまだまだ10代〜20代前半の女の子に愛されるべく、店舗リニューアルを行っています。

私が今回見てきたのは、
2階にあるセシル・マクビー(以下、セシル)。

創業34年のこのブランドは、109内で常時トップの売上を叩き出し、90年後半に巻き起こったギャルブームの頃、お会計を待つ列は常に長蛇で隣のお店にその列が伸びるほど。「カリスマ店員」も多くいたアパレルブランドです。

女性服のブランドなのに店員さんに男性(しかも超イケメン)がいるのも特徴的でした。
ギャルブームが頂点だった頃に109内のセシルで男性店長として勤務し、現在はセシルのブランド営業統括リーダーに就任している手塚邦洋さんは、店長時代だった当時「僕の彼女だったらコレを着てほしいな」と言ってものすごい数のお洋服を女の子に売ったそうな。
今思うとちょっと恥ずかしいような気持ちになるキメ台詞ですがw、当時それくらいセシルの勢いは凄かったんですね。

また購入時にお洋服を入れるセシルのロゴマーク入り紙袋(ショッパー)は、当時オークションサイトにて高価格で取引されていました。
今では信じられませんが、私も若い頃セシルのお洋服を購入した時に入れてもらった紙袋を大事に家で保管していた思い出があります。

あれから時は過ぎ、2019年の今
ギャルブームもとっくに過ぎ去ったセシル・マクビーは、

ロゴマークを一新。

↓こちらが昔のロゴマーク

ギラギラした印象から、
シンプルで親しみやすいロゴマークに変更されています。

そして店内は、

以前のように真っ黒な内装で、ダンスミュージックが大音量で流れているような店内から一新され入りやすい印象を与える店舗に変わっていました。

現在、アパレルブランドは「男性には媚びず、自立した女性を楽しむ」にフォーカスしたブランド戦略をしているショップが多いそうですが、セシルは全く逆。相変わらず「モテたい」と考えている現代の女の子の気持ちに寄り添っています。

ターゲットは同級生の男の子からも女の子からもSNSで「いいね!」をもらうことが嬉しくて、好きなブランドは特になく、おしゃれも初心者の17歳の女子高生だそう。
ギャルブーム全盛期の頃には、マイクロミニのスカートやオフショルダー(肩出し)のトップスなどが店内にたくさんありましたが、現在ターゲットにしている「17歳の女子高生」に合わせスカートの丈も長め、セクシーというよりもガーリーで可愛らしいアイテムが並びます。

現在のお客様(109にお買い物に来る女の子)が何を求めているかを考え、ブランドイメージを変えることは大事。だけど創業当時から変わらないもの、変えてはいけないものもあると語る営業統括リーダーの手塚さん。
創業から34年経っても、ブランドの根底にある「モテたい」と思う女の子を主軸に常に進化しているセシル・マクビーは、常にお客様のことを考えながらも、変えるべきではないブランドの信念を貫いています。

一つのブランドを作り浸透させて継続させていくのは本当に大切なことですが、変えるところ、変えないところを明確にしブレない軸を持つことは本当に大事です。

より売るためにターゲットを変えることは大切ですが、
「自分は何を信念にこのブランドを展開しているのか?」を常に根底に置いて考えることも、一つのブランドを長年継続するために必要なことだと感じました。

ちなみに109では、
いまだにルーズソックス(懐かしー!)を販売している店舗や

昔からある靴下屋さんには海外からの観光客の人がいっぱい。

ギャルの聖地から日本のカルチャーとして、末長くみなさんに愛される店舗でいてほしいと思います^_^

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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