「歩く」ことが発想につながると感じた1冊

今年、最も読み応えのあった1冊は何と言っても
レベッカ・ソルニット著
「ウォークス 歩くことの精神史」です。

原書のタイトルは「Wanderlust」。
旅への渇望という意味だそうですが、著者のレベッカ・ソルニット自身も旅への渇望を持つ一人だそう。

歴史上の出来事に、科学や文学などの文化に、なによりもわたしたち自身の自己認識に、歩くことがどのように影を落しているのか、自在な語り口でソルニットは語る。人類学、宗教、哲学、文学、芸術、政治、社会、レジャー、エコロジー、フェミニズム、アメリカ、都市へ。歩くことがもたらしたものを語った歴史的傑作

と評され話題になっている本書。

人類のこれまでの歴史の様々な人物やジャンルを取り上げて「歩くこと」が思考と文化に深く結びついてクリエイティブの源になることを解いた一冊です。

とても長く、また文章も難しいので読むのにとても時間がかかりましたが、早く読まなければいけないわけでもないので、寝る前にお布団にくるまった後、ちびちび読み進めていました。

こうやってちびちび本を読むのも楽しいものです。

ルソーはブローニュの森を歩きながら『人間不平等起源論』を書いたと言われており、本書でもそのストーリーが語られていますが、歩いている間、すなわち本来の仕事から一旦離れることが新しい発想に繋がると本書を読んで感じます。

今年を振り返ると、一週間の大半を自宅で仕事をしながら過ごし、意識しないとなかなか歩く時間を取れない生活を過ごしてきました(;ω;)

でも、スマートフォンやパソコン、音楽から少しの時間でもいいので離れて、近所を歩き外の気温を感じて、季節の花を見たり、夜の散歩では月の形を見たりするのは、たった30分でも本当にリフレッシュの時間になります。

そして旅先では(ただの貧乏性かもしれないけれど)いつも以上にがしがし街を歩きます。

今年はベトナム・ホーチミンの街を汗だくになりながら時にはスコールに打たれながらひたすら一人で歩いて回りました。

普段歩かないので物凄く疲れましたが、心はいつも以上に元気だったことを思い出します。
歩きながら街の喧騒を感じたり言葉がわからなくても人々の会話を聞いたり、表情を見たりすることでエネルギーチャージされるんですね。

ツアーバスに1日中乗り連れていかれるままに案内される旅行も楽しいかもしれませんが、自分で「ここに行きたい」と目的を定めてそこに向かって歩く、道中でまた色々な発見をすることは本当に刺激的です。

もちろん頻繁に海外にいくわけには行きませんが、日々の習慣として「歩く」ことを取り入れて自分の頭を常に新鮮に保ちたいと改めて思う1冊です。

ちょっと長い本ですが、パソコンやスマートフォンが手放せない人にぜひお読みいただきたい良書です。

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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