数年前にとある会で、長年(本当に長い)飲食店のコンサルタントをしている方にお会いしました。
お食事のことはもちろんのこと、他のことにも本当にお詳しく、少しお話しさせていただいただけでとても学びが多かったのですが、
その方にふと、こんな質問をしてみた時の話です。
「あのう、◯◯さんが思う
いいレストランの条件って何ですか?」
今思えばちょっと幼稚な質問だったかもしれませんが(汗)、その時とても気になったのでその方に質問してみたんですね。
その方がお答えになった答えに、私はかなり驚いたのですが、今でもその方のお答えが忘れられず、レストラン以外の様々な業種にもあてはまる言葉として、今でも心にそっと留めています。
みなさんはどのようなお店を
「いいお店の条件」だと思いますか?^_^
・料理が美味しい
・スタッフの対応が良い
・店内に活気がある
・お店の場所が良い(立地)
・値段が手頃
など、人それぞれ色んな条件があると思います^_^
その方は私に一言でこう答えてくれました。
「僕が思う
“良いレストランの条件”とは、
いかなる状況の時も
クオリティをキープして
温かい料理を
ちゃんと温かいうちに
お客様のテーブルに運ぶ、
ことですね」
私はこの答えを聞いた時、
「え?そうなの??」と思ったんです。
なぜなら、
温かい料理を
温かいうちに
運ぶ
ってごく当たり前のことだからです。
でもその日家に帰って料理人として働いている夫にその話をすると、夫はこう言いました。
「あー。その人がどういう人かわからないけれど、もしかして厨房に立ってた経歴をお持ちの方なのかな?その意味スゲーわかる。」
どんな時も変わらぬ味で、温かい料理を温かいうちに出すってフツーに聞こえるでしょ?
でもそれって
お客さんから見るとごく当たり前のことなんだけど、厨房側の作業としてはすんごい大変なんだよ。
からあげでも大変なんだから〜。」
と言われました。
その会話から数年経ち、あれから色んな方ともお会いし、私はこの「温かい料理をどんな時でも温かいうちに出す」意味の重大さに気づいた気がします。
食材の状態、調理器具、使っている油の状態、スタッフの状態、そしてもちろん自分の状態など・・・、全てが常に超ベストとは限りません。
どれか一個欠けても「いい状態」ではなくなります。
しかしこの「いい状態」でなかったとしてもプロとして常に現場でベストな解決策を判断し、常に変わらず味を変わらぬ温度で提供するー
思い返すと本当に大変なことです。
「なんかぬるい」
「なんか今日は味違う」
とたった1回でも思われてしまったら、それがお店離れの原因になってしまいます。
もう最近はほとんどなくなりましたが、私が会社に勤務していた頃に使用していたMac(懐かしのG3とかG4)は、しょっちゅう不具合を起こしその度にできる限り自分で治していました(T_T)
時には会社に泊まり込んで治したことも・・・。
でもMacの不具合は、
デザインを待っているクライアントさんにとっては、全く関係ないこと。
どんな「悪い状況」の時でも、変わらぬクオリティを届ける
ことをこの時徹底的に教えてもらいました(もう泣きそうだったけど)
あれから10年以上経ち、フリーランスになった今、私もどんな時でも変わらぬクオリティで仕事ができるように、
- 体調管理は常に超万全に
- 仕事道具のMacとデータ保管用ハードディスクは常に2〜3台所持
して、いかなる状況の時も慌てることなく変わらぬ仕事ができるように徹底しています。
そういえばいつもお世話になっているカメラマンさんも、仕事の時は常にカメラを2台持参し現場に入っています。
もちろんメインで使用するのは1台。
しかし万一壊れた時に備えて常に予備の機材を必ず用意しているんですね。
プロにとってはそれが当たり前のこと。
どんな時も変わらぬクオリティを保持し続けることは、機材面の装備や管理、そしてメンタルも同じで仕事をし続けることは、ごく当たり前のことですが、本人にとっては大変なこと。
でもそれを長年やり続ける人がプロなのではないかと、ほんのり思う今日この頃です。
それでは今日はこのへんで。
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