ここ数週間ほど仕事もマックスで、各メディアの情報も何だかザワザワしており、この週末は少しばかり「心の休息」をしようと思っている今日この頃。
私がよく行う「心の休息」の一つは、まだ行ったことのない土地に関する(できれば電子書籍ではなく紙の)本や雑誌を、パラパラめくり「あ〜、ここ絶対行こう」と思いを馳せることです。
「心の休息時」には、なるべくインターネットに接続したくはないのですが、航空会社のサイトで航空券を検索するのも楽しみの一つです。
「運気を上げ、仕事で成功したければ移動距離を多くしろ」とよく言われますが、実際に行くことは大変でも旅行のことを想像するだけで気分転換になるので本当にオススメ。
この週末も、溜まりに溜まったTRANSIT、昨年発売されたSTUDIO VOICEの次世代アジア特集を読み漁ろうと思っています^_^
ところで、今日は私が今一番宿泊したいと願ってやまないホテルをご紹介します。
それは、新潟県十日町市にある「光の館 -House of Light」。
引用元:https://hikarinoyakata.com/
建築はアメリカの現代美術家、ジェームズ・タレル氏。
主に「光と空間」を題材とした作品を制作している「光の芸術家」です。
私も以前に訪れた、石川県の金沢21世紀美術館、香川県の直島にある地中美術館で、ジェームズ・タレル氏が作った空間を拝見しましたが、どちらも本当に素晴らしく、特に直島の地中美術館では、そこにしばらくたたずんでいた思い出があります(また行きたい、本当に良い美術館です)
「光の館」は、ジェームズ・タレル氏の作品として、200年に開催された「第1回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」で生まれたアート作品。
光の芸術を全身で感じとれる体験型のアート作品
なので、宿泊施設と同時に美術建築物でもあるこの「光の館」は、見学のみの訪問もOK、会議室としての利用もできる「美術館」でもあるんですね。
四季や時間の経過と共に変化していく空や自然の景色を楽しめる、タレルさんらしい設計が特徴だそう。
タレルさんは「光の館」の構想を、日本の小説家・谷崎潤一郎さんの随筆「陰翳礼讃」(いんえいらいさん)の中から見出したと語っています。
陰翳礼讃とは、
まだ電灯がなかった時代の今日と違った日本の美の感覚、生活と自然とが一体化し、真に風雅の骨髄を知っていた日本人の芸術的な感性について論じたもの。
西洋の文化では可能な限り部屋の隅々まで明るくし、陰翳を消す事に執着したが、いにしえの日本ではむしろ陰翳を認め、それを利用することで陰翳の中でこそ映える芸術を作り上げたのであり、それこそが日本古来の美意識・美学の特徴だと主張する。
こうした主張のもと、建築、照明、紙、食器、食べ物、化粧、能や歌舞伎の衣装の色彩など、多岐にわたって陰翳の考察がなされている。
この随筆は、日本的なデザインを考える上で注目され、国内だけでなく、戦後翻訳されて以降、海外の知識人や映画人にも影響を与えている。
引用元:Wikipedia
もともとは「瞑想の館」を作って欲しいと依頼された後、陰翳礼讃を読んだタレルさんは、ここに書かれている日本古来の「美意識」に着想を得て「昼と夜・東洋と西洋・伝統と近代」を対比できるような「光の館」を建築したそう。
と、このように非常に美しい考えのもとに設計された建築物なんですね。
宿泊施設としては決して至れり尽くせりというわけではなく、朝食は自炊もしくは持参、歯ブラシやパジャマも持参が必要ですし、他の宿泊施設にはない利用条件がありますが、「何もしない」「光の移り変わりを感じる」だけでも、私にとっては十二分に宿泊したい動機になる場所。
なかなか予約が取れず、しかも遠い場所にある施設ですが、「心の休息」に近々訪れたい場所の一つです。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
●過去の制作実績はコチラから
→制作実績を見る
●グラフィックデザイン、セールスコピーライティングのご依頼はコチラから
→お問い合わせフォーム
●Twitter
→@nishi_megumi_24
コメントを残す