人の心を掴むために、まず頭の中を言語化する話

実は私、漫才や落語が大好きでして、疲れを感じた時、ちょっと落ち込んだ時はYoutubeで漫才や寄席の動画を再生し、パソコンの前で一人でゲラゲラ笑っています。(笑えて気持ちがハッピーになるのでオススメです)

私が好きなのは「お笑いタレント」さん達が出ているバラエティ番組ではなくて、出囃子がちゃんと鳴って、漫才師さん、噺家さんが、スーツやお着物をお召しになってご披露する舞台の方ですね。

漫才師の方が単独で行っている公演も、内容がとても面白くて大好きで、学生時代はよく劇場に足を運んでいました。(今は亡き大阪の“心斎橋筋2丁目劇場”には度々通っていました)

オチもネタも毎回同じなのは知っているのですが、実家に帰った時は吉本新喜劇もつい見ちゃいます。

ところで、私の好きなこの漫才師さん達。

舞台で観客のみなさんの心を掴むネタを披露するためには、「頭に浮かんだこと」を「言語化」するところがスタートなんですね。

ただ単に面白いこと思いついた、
何となく出来上がった、
ではありません。
(中にはそういう方もいるかもしれませんが)

ここで書くまでもありませんが、
漫才師の方をはじめ芸人さんは、舞台に立つまでに、言語化した台本を元に、言葉の選び方、間の取り方、リアクションのとり方などをめちゃくちゃ練習しています。

もちろんキャラクター性も大切です。「面白い人」を演じることももちろん大事です。
ですがキャラクターだけではなく「言語化」された台本は、観客のみなさんの心を掴むためには欠かせません。

舞台の上では、自然に面白いことを、さもさっき思いついたように話していますが、もちのろんそんな訳はなく、本番前に念入りに練習・ネタ合わせをどの方もされています。

台本の作り方にはそれぞれだと思いますが、Googleで「ネタ帳」と検索すると、芸人さんが日頃肌身離さず持ち歩き、手書きでぎっしりと埋め尽くされたネタ帳の画像がたくさんヒットします。

「これは面白いかも」と思ったことを、
メモに逐一書き留めて、
笑いを誘う言葉に変換し、
話のストーリーを考え、
喋り方、間の取り方も考えて
最後に話のオチもつけて、
噛まないように練習して、
しかもそれを制限時間内にまとめるわけですから、よく見るとものすごい技術です。

年末に応募総数5,000組の中から漫才師の頂点を決める「M1グランプリ」という番組が放送されますが、ネタ披露の持ち時間は、1回戦は2分間、3回戦は3分間、準決勝以降は4分間。

年に1度の勝負の舞台。
勝ち進むためにはこの数分内で、審査員や観客の心を掴む笑いを届ける必要があるんですね。

だからこそ台本の内容がとても大切で、自分の頭に浮かんだ面白いことを、彼らはこまめに「言語化」しています。

面白いことを思いついてそれをメモしておく、
言語化してストーリーを作り台本にしていく、
練習して流れを確認する、
時間通りに収まり、且つそれが面白いか確認する……、

などなど、数分間の1本のネタを作るためにペンと紙を持って机の上で考えているんですね。
中には、超集中するために家ではなくホテルに連泊し、集中してネタを仕上げる方もいらっしゃいます。作家さんと同じです。

こうして見ていくと、漫才に限らず
「人の心を掴む」ためには、頭の中に浮かんできたことを、まず最初に「言語化」することの大切さに改めて気付かされます。

何か良いアイディアが浮かんだ時、こまめに「言語化」しておけば、頭の中が整理され、大事なポイントを絞ることが可能になります。

そして最後に「オチ」をつけて、アイディアをまとめることもできます。

もし「人の心を掴む」クリエイティブを生み出したい時、漫才師の方だけではなく全ての方に「言語化」は本当に有効な手段なのではないかな、と改めて思っている今日この頃です。

それでは今日はこの辺で
(今日のBGMは中川家さんの漫才です)

\お読みいただきありがとうございます/

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