私のデザイナーとしてのスタートは、2003年。
いわゆる「印刷物」のデザインをする仕事からスタートしました。
今やなりたい人がいるのかも不明ですが「DTPデザイナー」という職業ですね。
自分でデザインしたものを、自社工場での印刷工程に適したデータにし、仕上がりをチェックする・・・という仕事です。
しかも、透明フィルムのパッケージや、その商品のサイズに合わせた既製サイズ以外の紙パッケージなどを主に制作していたので、印刷の知識について徹底的に叩き込まれました。
クライアントから印刷の仕上がりにクレームが入った時は、印刷されている紙の4色分解を拡大して色合いを確認できる特殊なルーペ、1枚の紙の厚みを測る計測器、今から思うと「骨董品」と思えるような道具も頻繁に使用し、
既製サイズ以外のパッケージを作る時も、実際の紙(四六判)を取り寄せてそれをカッターに切り抜き、折り目を自分でつけて実際に組み立てに問題がないか、いつも確認していました(なつかしー!)
「紙・印刷の時代は終わり」
と言われて随分経ちます。
でも今のところゼロではありません(将来的にはゼロになるかもしれないけど)
印刷知識を知らないデザイナーさん、ネット印刷会社の普及で、印刷業者への入稿データ制作の作業を「簡単だからお金払わなくてもいいでしょ?」と考えているクライアントさんも増えてきました。
ですが、
デザインスキルと、
印刷用の入稿データを作る技術は、
全く別物です
正直言うと、
印刷用の入稿データ制作には別料金をいただいて行うくらいの知識と技術が必要です。
よくクライアントさんにも、「データだけもらえればこちらで印刷するので、さっさとデータよこしてください」と言ってくる方がいます。
ネット印刷業者さんでもらえるポイント目当てなのか、それとも私が手配すると上乗せした請求をされるのがイヤなのか(ケチ)、「こ、この人ちゃんと注文→入稿までできるのかな・・・?」と思う人に限って「データを早くください、印刷はこちらでやります」と言って譲りません。
もちろん私からは完璧(自己評価)な入稿データをお渡ししますが、そういう人に限って
・このサイズってA4ですか?
・「折り加工」って何ですか?
・データってどうやって送信したら良いですか?
・両面印刷の設定ってどうすればいいですか?
・なんか予期せぬエラーが出たんですけど
などなどの質問が後から届き、回答している間にその日を締め切り時間を過ぎてしまうことに・・・。
結局、その質問と回答のやり取りが、
お互いの時間を奪い合っていることに他ならんのです!!!!
入稿作業でつまづいて時間を取られるのは本当にナンセンス。
しかもそれにより、本来納期に間に合うはずのものが間に合わなくなってしまう事態にもなりかねません。
なので、予期せぬトラブルを避け、時間を節約し、ストレスを減らすためにも、できるだけ印刷技術を知っているデザイナーに入稿まで作業をお願いすることを本当にオススメします。
そして、「印刷知識なんて知らなくていいっしょ」と思っているグラフィックデザイナーの諸君、
寝る前にこの本を
1ページでも読んでくれー!!
と声を大にして申し上げたいと思います。
印刷技術の知識は、自分の制作物が美しく仕上がりそれによってクライアントが満足するためにも、必要な知識でございますよ。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
●過去の制作実績はコチラから
→制作実績を見る
●グラフィックデザイン、セールスコピーライティングのご依頼はコチラから
→お問い合わせフォーム
●Twitter
→@nishi_megumi_24
コメントを残す