先日、アメリカで「ネクストパタゴニア」と呼ばれている新しいアウトドアブランド・コトパクシを本ブログでご紹介したのですが、
「ネクストパタゴニア」言われているアメリカのアウトドアブランドの話今日は他にもちょっと気になる“今注目されている”アパレルブランドをご紹介したいと思います。
昨年から今年にかけて、
撤退や廃業など悲しいニュースが多い中、これらのブランドに共通するのはプロダクトの高品質だけではなく、
体験
コミュニティ
ストーリー
などに軸を置いてしっかり発信しているのが特徴で、このモノが溢れている時代に多くの人から選ばれて成長の一途をたどっています。
「良い商品」「良いデザイン」だけではなく、そこに共感を生みファンをつくる仕掛けをつくる大事さを改めて実感する話ばかりです。
ジェンダーレスのアイテムを展開するテルファー
2004年にアメリカ・ニューヨーク生まれのテルファー・クレメンスさんがスタートさせた比較的新しいファッションブランドのテルファー。
展開するアイテムはジェンダーレスのものが中心ですが、今このテルファーのバッグがアメリカで入手困難となっており転売が問題視されるほどになっています。
参考記事のタイトルとURLを入力してください↑このモデルさんが持っているバッグがその現在入手困難なテルファーの「The Shopping Bag」。
2014年に発売されたのですが、昨年2019年ごろから人気が急上昇し今や入手困難になり、アメリカのツイッターでは「トレンド入り」するほどになっています。
3サイズ展開で、価格は150〜257ドル。
他のラグジュアリーブランドに比べ手に取りやすい価格帯が特徴で、バッグの素材は100%環境に優しいエコレザー。水にも強く雨の日も気にならないという使いやすさです。
徹底したインクルーシブな姿勢が熱狂的なファンを生む
そんなテルファーのブランドスローガンは
「NOT FOR YOU — FOR EVERYONE」。
熱烈に支持される理由は、テルファーのインクルーシブな姿勢にあり(インクルーシブとは日本語で訳すと、多様性を尊重し誰も排他しないという意味合い。日本でも“インクルーシブ教育”が既に存在しています)、型にはまったブランド定義はせず、プロダクトの価格からSNSの発信まで一貫していることにあると言われています。
先述した通り、これまでのラグジュアリーブランドとは違い比較的誰にでも買いやすい価格帯。
そして公式SNSでは、
性別、職業、人種、年齢、容姿を問わず同社の商品を身につけた人の投稿をリポスト(引用して投稿)しています。
これらのSNSの投稿は
「単なるお知らせ」
「単なるSNS」の域を超え、
テルファーに欠かせない重要なコミュニティの場所となり、中には1000件を超えるコメントがつく時。ブランドの熱狂的なファンを生み出しています。
ちなみに、
このブランドにはセレブやファッショニスタの愛好者も多いそうですが、テルファーのSNSは有名無名も関係なく、商品を身につけてアップされている写真は全てリポストの対象としています。
ラグジュアリーブランドにも、ストリートブランドにもない概念を発信し、それが多くの人の心を掴んでいるんですね。
近年では日本でも「多様性」という言葉をよく聞きますが、テルファーのようなブランドはまだ日本にはないように思います。
徹底した姿勢を貫くと、もしかすると不快感を示す人もいるかもしれません。
ですがその一方で熱狂的なファンを生むのも確かです。
自分がどのような人を幸せにしたいのか。
プロダクトの「ストーリー」は何なのか。
これを発信している会社ほど強いものはない、と思っている今日この頃です。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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