ホーチミンの主要ガイドを見ると、市場・グルメ・お買い物の情報が大変多いのですが、その街の歴史や文化を少しでも感じるために、どんなに小さくても私はできるだけその街の美術館を見学するようにしています。
ヨーロッパには世界的にも知名度の高い美術館が多く必見スポットの一つになっていますが、有名・無名に関わらずどの美術館でも、その国の歴史や文化を建物や展示物で表現している場合が多いので、見学に行くと色々感じるものが得られます。
・・・がしかし、今回も一人で見学(T_T)
一人行動自体は大好きなのですが、昨年、山口周さんの著書を拝読してからというものの、できれば美術館には2〜3人で訪れて感想をシェアしたいな、と常々思うようになったのですが、今回のホーチミン美術館も安定の一人見学でございます。
ベンタイン市場から歩いて10分ほどの場所にある、ホーチミン美術博物館。
元々はフランス統治時代に建設された資産家の邸宅だった建物だそうですが、現在はこのような美術館になっています。
入場料は大人一人30,000ドン(日本円約150円)。
写真では伝わりにくく恐縮ですが、大変立派な建築物で想像以上に展示物がたくさんあり、とても見応えのある美術館です。
美しいステンドグラスやコロニアル調の内装も素敵ですが、館内は空調が殆ど効いておらず、エレベータはないので階段を上り下りしていると暑くなってきます。
テラスもあり、街並みが見渡せます。
本当に事前に調べていた情報よりもとても大きく立派な館内です。
大きすぎて館内で迷子になりそうですが、この写真↓ように長く続いた廊下があり、その途中に展示物がある部屋がたくさんあります。
仲には、様々な数多くの絵画や像が展示されています。骨董品や古美術の展示よりも現代アート中心の展示物が多い印象です。一通り見学してみましたが、その多くはベトナム戦争や、ベトナムの生活様式をモチーフにした絵画や像ですが、ベトナムで著名な美術家の絵画が見られます。
こういう場所に訪れると、その国の言語が理解できればいいなあと感じてしまいます。
主要な展示物には英語の説明がありますが(それですら完璧に理解できないし)、展示物の多くはベトナム語の表示のままで、音声ガイダンスの貸し出しなどもありません。このような表示方法も「その国らしさ」を感じることができます。
外にある廊下にもベトナム戦争時代を表現した像が並びます。
建築や内装自体は可愛らしくて綺麗ですが、展示物は色々胸が詰まる思いを感じる内容です。
訪れた時は平日の昼間だからか、館内には殆ど人はいませんでした。
階段やステンドグラスの前でポーズを取って写真をいっぱい撮影している中国の女の子の二人連れ一組みと、ロン毛の男性一人、欧米のカップル一組み、そして私。
一人でじっくり歩いたり、途中でベンチに座ってぼんやりしたり1時間半ほど。
外の喧騒からは到底考えられない程の静けさと、この妙に少ない人の少なさが、とても落ち着く空間です。
旅行サイトなどの口コミを拝見すると、
「展示の仕方が雑」、「暑い」なんて書かれているコメントもありますが、それは「日本」から見た印象に他なりません。
ちなみに、ロンドンのナショナルギャラリーで、かの有名なゴッホの「ひまわり」を鑑賞しましたが、特に厳重なガラスケースには入れらていません。ある部屋の壁に“ポン”と掛かっているだけです。
日本のように「赤い線から先には入らないように」なんて制限も設けられていません(だから物凄い人ですが、超至近距離で「ひまわり」が見られます)。写真撮影もフラッシュを使用しなければ自由に撮ることが可能です。
ゴッホのひまわり自体も素晴らしいですが、展示の方法、表現の仕方を見ることも、素晴らしく良い体験の一つになると私はいつも感じています。
「その国」を感じることができる空間、美術館。
こちらのホーチミン美術博物館は、建築や内装はもちろんのこと、展示物からもいろいろなことを感じることのできる空間です。
確かに少し暑いですが、中は本当に静か。
訪れて決して損はない貴重な場所です!
それでは今日はこのへんで。
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