“ロゴマークを105%大きくして”というデザイン修正は売上に貢献できるのかどうか。

私が以前に勤務していた会社は、大手量販店向けの、主に下着や靴下などの販促物やパッケージを制作する会社で、いわゆる「広告代理店」とはちょっと違うデザインをしていました。

「ちょっと違う」とは、何がどう違うのか?

それは「売れる」ことに重点を置いたパッケージや販促物をデザインすること。
「かっこいい・キレイ・かわいい」は二の次だったんです。

ターゲットが確実にその商品を店頭で手に取り購入に至るために、パッケージや販促物のデザインはとにかく「売れる」ことを追求していました。

私の会社は、大手以外の“小さい下着メーカー”お抱えの制作会社だったので、何か有名な賞を取ったりすることもなければ、デザイナーが前に出て目立ったりすることも少なかったですが、「売れる」ことを追求したデザインを作ることは本当に毎日やりがいを感じましたし、辛いこともたくさんありましたが、「早く会社に行ってデザインしたい!」とすら思った日もあったほどです。

デザイン制作には答えがありません。
出そうと思えばいくらでも案を出せますし、詰められるところはいくらでも詰められる。

ですが

「このパッケージでお客様が手に取るには?」
「こういうコピーの方がいいかな?」
「この説明も追加した方がいいかも」

など「売れる」目的を追求したデザインを制作できたのは、何の賞も取っていないし、有名な雑誌にも載った経験もありませんが、本当に良い経験をしたと思っています。

なので、フリーランスになり広告代理店とお付き合いをしていた時期の方が、報酬が高くても私にとっては辛い仕事でした(笑)

・このロゴマークをあと105%大きくしろ
・この色味をあと10%ダウンしろ
・このフォントの太さを1ウエイトダウンしろ
・このモデルさんの目の間を1mm詰めろ
・この雫(しずく)をあと1滴追加しろ

全てくまなく対応しますが、
このやり取りがなんと多いことか。

色味を10%ダウンして、
雫を1滴追加して、
モデルさんの目の間を1mm詰めれば、
売り上げは上がるのか?

と考えてみましたが、当然答えは出ません。

今ではこのような依頼をしてきそうな人のニオイを嗅ぎ分けることも可能になってきましたが(笑)、「俺の美意識がお前より優れている」という概念の押し付けや「自己満足まっしぐら」の広告を作ることに重点を置いている人たちがあまりに多いことにフリーランスになってからようやく気がつきました(遅い)

もし「売れる」「反応を取る」「申し込みをしてもらう」ことを広告を作るゴールにしているのであれば、個人の好みは一度横に置いて、
「売れる」
「反応を取る」
「申し込みをしてもらう」
方向へデザイナーやクリエイターと一緒にベクトルを合わせてほしいと思います。
その意識が同じ方向を向けば、必ず良い広告が作れます!

「あ、チラシ作らなきゃ!」と思った時はどういう「目的」で作るのかを制作前にデザイナーに相談してみてください。
「何か作らなきゃいけなくなった」という理由しか出てこないのでしたら、お金と時間をかけてデザインを作らなくてもまだ大丈夫、広告は必要ないのだと私は思います^_^

それでは今日はこの辺で。

\お読みいただきありがとうございます/

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