連載:現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー「お金がないから、出来ない」は本当か?ー

以前から本ブログで掲載している「現場一筋35年のシェフに学ぶ集客」シリーズ。

以前の連載はこちらからどうぞ

連載:現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー感謝の表現の習慣化ー

この連載では、
柏駅東口の二番街アーケードの入り口にある、パスタ&ピザのレストランモンテローザさんで、シェフをされている野口正春さんが、現場のスタッフのために残した「お客様に対する姿勢について」書かれたメモを元にし本ブログ用に再編集した記事をご紹介しています。(本ブログには掲載許可をいただいています)

今日はとても残念なお知らせを
最初に書かなければいけません。

昭和41年にJR柏駅前に開店した
モンテローザさんは、
新型コロナウイルスの影響を伴い
2020年9月22日を最後に
閉店することになりました。

柏だけではなく県外からも
時には九州からもお客様がお越しにり、本当に多くの人に愛されていたお店でした。

愛されていたその証拠は、
創業から54年という半世紀以上の時間が物語ってくれています。

本当に悲しみしかありません。

私が恐らく人生で一番
一人で通ったお店がモンテローザさん。

いつも美味しいお料理と
ほっと一息つく空間には
感謝してもしきれません。

スマホのカメラフォルダの中には、
アルバムが一冊できそうなくらい、
モンテローザさんの写真がいっぱい保存されています。

お料理はもちろん大好きですが、
同じくらい大好きなのが
私が最も尊敬するシェフのお一人
本ブログで度々ご紹介している
この道35年の経験をお持ちの
モンテローザさんの野口シェフ。

野口シェフがある日
「ブログに書いてもいいよ」と
ご好意と一緒に私に渡してくださった
「現場スタッフへのメモ」は
何にも変えられない
私の大切な宝物の一つです。

閉店は本当に悲しいですが、
これからも引き続き
野口シェフが以前に現場スタッフのために
残してくださったメモを
本ブログでご紹介していきたいと思います。

今日は、
「お金がないから、出来ない」は本当か?
がテーマです。


「資金」つまり「お金」のことです。

飲食店では、よく、
「もう少し資金に余裕があれば・・・」
などと良くいいます。

その先に続く言葉は、
ほとんどが現実逃避的な話ばかりです。

「一等地に店を移転する」
「二階建てにして、客席を倍にする」
「広告費をいっぱい使って宣伝する」
「古くなった店を全面改装する」

などなど・・・。

しかし、良く考えてみましょう。

このような言葉は、
今現在のお店の問題を解決するのではなく
問題点そのものを
すり替えようとしてるに過ぎません。

このような「思考」では、
必ずといってよいほど、
「今出来る事」にまったく
手を付けていないことが多いんです。

つまり、
「資金」コンプレックスの
最大の問題点は、

「お金があればやるけど、
お金がないからなにもやらない」

という、
思考回路にあるのです。

古くなった店でもいつも磨きあげられ、
清掃の行きとどいたお店は
小手先とお金で改装した店以上の輝きがあります。

そして、もうひとつ、
「お金ない習性」には
特徴があります。

それは、
「苦し紛れにムダな手を打つ」です。

売り上げ低迷の焦りから、
充分な準備も考えも無いままに、
お金をかけちらしを折り込んだり、
タウン誌に掲載したりします。

勿論、その気待ちは良くわかります。

しかし、
お店が苦しい時に出したチラシに
お客様が付きあってくれるでしょうか?

もし、集客を図りたいと思うのならば、
「お店が苦しい時」に
チラシを折り込むのではなく、

「お客様が行きたいと思う時」

「お客様が行きたいと思う内容」

のチラシを折り込むべきではないでしょうか?

この、二つの現象は、
似通ったものも含めると本当に多いのです。

「お金がないから、何もやらない」

「お金がないから、苦し紛れの手を打ち
さらにお金を失う」

この二つの落とし穴には落ちないでください。

ある意味で、
「お金を持っている」
「お金を使える」ということは
人間として誇れることかもしれませんが、
商売人としては、それ以上に、

「お金を使わずに、
頭を使って経営できる能力」

「お金を使うタイミングを見極める能力」

「使ったお金は必ず元を取る能力」

の方が重要です。

「立地」と「資金」がセットになると

「うちの店がもう少し良い立地にあって、
お金をかけてドカ—ンと宣伝できれば
どこにも負けるはずないのに・・・」

といった感じでしょうか。

立地が悪く、
お金もないから負けるんだという
負のスペシャルセットを
抱え込んでしまうことなります。


以上、今日は
「お金がないから、出来ない」は本当か?
についてお伝えしてきました。

モンテローザさんは
創業54年。

新しい内装ではありませんが
床もテーブルもいつも
ピッカピカに磨き上げられていて、
他のどこのお店にもないような
輝きをはなっていました。

野口シェフは
「古いお店でもピカピカに磨いてやると
とてもキレイになるんだよ」
といつもおっしゃっています。

お金がないから・・・
古いから・・・
などの話、

これは飲食店に限った話ではありません。

私も含めて、人はつい
できないことを「何かのせい」
にしたくなります。

お金がない、も
もちろんそうですが、
やりたいけど今は時間がないから、
やりたいけど人がいないから、

私がライティングを学んだ時に
お世話になった先生は、
この
「やりたいけどできない」
という思考のことを
BUT思考と呼び、
この考えはよくない、

その代わり
どうやったらできるんだろう
と頭で考えるHOW思考
考えなさい。

と教えてくれました。

今でもこの考えは大事にしています。

私は普段仕事でチラシを作る時もありますが、
どんなに「売れるコピー」の
テクニックを駆使しても、
肝心のクライアントご本人にやる気がなければ
そのチラシは本当に意味のないものになってしまいます。

「〜だからできない」
という気持ちは本当に人に伝染して
よく伝わってしまうんですね。

もちろん、良いデザインやコピーで
クライアントのやる気を引き出すのも
私の仕事のうちかもしれません。

だけど
HOW思考で一緒に考えられる
クライアントさんと
そうでないクライアントさんの
差は海と山ほどあると言って過言ではありません。

全ての条件がばっちり揃っている状況
なんてほとんどありません。

だからこそ
できない理由を探すのではなく
できる方法を頭を使って
これからも考えていきたいです。

いつも大切な気づきをいただく
野口シェフのメモは
これからも変わらず紹介していきたいと思います!

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

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