毎日、食に携わっている人の悲痛な投稿を見ると本当に胸が痛みます。
できる範囲で何か力になれればと思い、近所のお店のテイクアウトを利用したり、通販を利用したりしているのですが、最近はSNSでも「テイクアウトやってます」の投稿をたくさん見かけるようになりました。
仕事中に聴いているラジオでも関東近郊のお取り寄せ、テイクアウト情報が頻繁に放送されています。
ですが、どれもこれも
・美味しそうな写真
・メニュー名
・店名と営業時間
プラスしてハッシュドタグなどなど・・・
の羅列が並び、正直に言ってしまうと「違いがわかりにくいぜ・・・」と思ってしまったのも事実。
知っているお店なら「あ、あの人が作っている」とすぐに認識できますが、全く知らないお店のテイクアウトを利用する気持ちにまで至ることのできない私は「もしかして冷酷な人間なんだろうか・・・」と先日少し落ち込むほどに。
ですがやっぱり「全く利用したことのない人」に来店してもらうためには、
・美味しそうな写真
・メニュー名
・店名と営業時間
に加えて、訴えかける何かが書かれてあるといいな、と改めて思う今日この頃です。
そんな先日、どなたかがSNSでシェアしていた投稿先のリンクがとても刺さったので、今日はこちらをご紹介したいと思います。
そこには、商品の概要だけではなく、作り手の「ストーリー」が書かれているNIPPONの宝物というプロジェクトのサイト
です。
こちらは全国各地の農家さんたちが作った“絶品グルメ”の中から、年一度のコンテストで選ばれた逸品たちをご紹介・販売しているサイト。
2019年にはテレビ番組「ガイアの夜明け」にも取り上げられています。
参考 争奪!絶品グランプリ 新時代の農家スター誕生ガイアの夜明け日本の農産物のレベルは世界屈指と言われているそうですが、高齢化や後継者不足など農家さんたちを取り巻く環境は厳しく、近年は「いいもの」がどこでも手に入る時代になりました。
私も頻繁にアマゾンや楽天市場でお買い物をしますし、近所にある“プチ高級”な食料品店に行けば、ちょっといい調味料や食材を買うことが可能です。
ただ”いいもの”を実直に作っているだけではなかなか生き残っていけないのが現実だ。
この通り、「いいもの」だから売れるわけではない、ということが浮き彫りになってきているんですね。
そんな中、先ほどご紹介したでは、全国の農家さんと異業種をコラボさせ、農産物を“売れる商品”にブラッシュアップさせるプロジェクトを毎年行なっています。
農家さんたちや加工業や流通業の方達が集まり“異色”のコラボを行い、商品のブラッシュアップを行なっていくというもの。
このプロジェクトの全国大会でグランプリを獲れば、さらに世界へと販路を拡大するチャンスが待っています。
↑こちらは2018年日本で「グランドグランプリ」を取得したヨーグルト「MILK’ORO Aging Yogurt」
月収4万円という苦境から、一念発起して、なけなしのお金を使い世界中の農家を視察し作り上げたヨーグルトで、今やこのヨーグルトだけで年間7,500万円の売り上げを誇るそうです。
単に「美味しいヨーグルト」だけではなく、そこにはこのヨーグルトに詰まったストーリーを見ることができます。
私も先日このストーリーを拝読しましたが、「苦しい受動的農家から脱却し、良い商品を作ってお届けしたい」という生産者さんの思いが、ひしひしと伝わってきます。
私はこの生産者さんのことを存じていませんでしたが、このサイトに掲載されている(それほど長くない)文章を読んだだけで、一気に「このヨーグルト食べてみたい!」と思ったほど。
それほど、ストーリーには人を魅了する力が大きいんですね。
商品の味や質はもちろんですが、
パッケージデザインの美しさ、キャンペーンや割引だけではなく、人を魅了するストーリーがあってこそ、ブランディングが完成する、と改めて感じた商品です。
今、世の中に売られているもので、美味しくない商品に出会うほうが難しいです。全部美味しい。
その中で差別化をするためには、作っている一人ひとりが戦略をじっくり考えなければなりません。
パッケージデザインの変更、有効なSEO対策などテクニックを使うことももちろん大事ですが、プラスして「語れるストーリー」を持つことは何より重要です。
良い商品だから買う、のではなく
共感できる、応援したくなるから買う
多くの商品がある中で、ただ単に「買ってください」ではなく、そこに共感できるクリエイティブを足してブランディングを行うことを、今だからこそ大事にしたいと改めて思う今日この頃です。
それでは今日はこのへんで
\お読みいただきありがとうございます/
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