大逆境の時代でもファンを生む接客の話

本ブログでは時々

「営業スキルの
万能パワー」

について書いていますが、

「営業はいらない」は本当か? 「飛び込み営業」と「チラシの反応率」の話 こんな営業はイヤだ!

営業スキルが優れていると、

どこの業界に行っても
本当に役立つのね・・・、

とつくづく思った話があります。

それは先日、
とあるデパートに入っている洋服屋で、
接客してくれたスタッフさんの話。

以前から
「ちょっと欲しいな」と
思っていた服を
買おうかどうか迷いながら
そのお店に入ったんです。

ところで、
最近はデパートでも

話しかけないで
ください

というプレートが用意されていたり、

ECサイトでも
お買い物できるので、

2030年には
洋服屋さんの
接客スタッフがいなくなる

とまで予想されているくらい

アパレルの販売員さんにとっては
厳しい状況が続いています。

2030年に訪れるアパレル業界の未来

ちなみに私は、

店員さんには
話かけてもらってもいい、

ただし、
タイミングと

会話内容によっては
5秒で遮断するタイプ

です^^;

ところで
私が入ったデパート内のお店のスタッフさんですが、

絶妙なタイミングで
私に話しかけてきました。

フツー、
会話の始まりといえば

「良かったら
ご試着もできますんで」

「これ、最近入ってきた
新作なんですよ」

「これ最後の
1点なんです」

の3フレーズ。

10代後半から
服を自分で買い始めて20数年。

100%に近い確率で
この3大フレーズから、
お洋服屋さんの店員さんとの
会話がスタートします。

ところが、この店員さんは
この3フレーズを言わずに、
ただ私に挨拶をしてきました。

この日は、
試着しただけで購入せずに
帰宅したのですが、

後日やっぱり欲しくなり、
お正月に休みに
再びそのお店に行くことに。

すると、
前回挨拶してくれた店員さんが、
これまた絶妙なタイミングで、
挨拶に来てくれました。

次に来るセリフは

「やっぱりあの服、
気になっちゃいます〜?」

だろうな、

と想像していたのですが、
それも言わず。

私が
「この間試着したやつ
やっぱり買おうと思って」
と言うと、

ストッカーから新しいのを
持ってきてくれました。

その間、
そのスタッフさんは
ものすごーく自然な感じで、
私に話しかけてくれていました。

ものすごく
自然。

どれくらい自然かと言うと、

既に知り合った
友達くらい
自然。

変なぎこちなさ
全くなし。

いたって自然
なんですね。

お会計を待っている間、
私が心の中で

(ああ、この人
多分接客上手だな。
この人めちゃくちゃ
売ってるだろうな)

とつぶやいていると、

一人のお客さんが
そのスタッフさんの名前を呼びながら
ズカズカとお店に入ってきました。

↑ちょうどこんな感じで。

見ると、両手にいっぱい
お洋服屋さんの紙袋を持っています。

様子を見ていると、

このお客さんは
買い物をするために
来店したのではなく、

なんと

他店で購入した洋服を
このスタッフさんに
披露しに来ていた

んですね^^;

後から話を聞くと、

「あのお客様、
いつも購入したお洋服を、
私に見せに来てくださるんですよ^_^」

と説明してくださいました。

「へえ〜!!
(随分変わった人だけど)」

「今日はあちこちセールに行かれて、
コートを5着もお買い求めになったそうです^^;
すごいですね。」

「・・・それはすごい。
(随分お金持ちだな・・・)」

・・・と

全くカンケーない
他の店の洋服を、

この人に
見せたい!

と思われるほど、
このスタッフさんは人気
だったわけです。

洋服屋さんの店員さんで、ここまでの人を私は見たことがなかったので、このスタッフさんにあれこれ質問してしまいました。

話を聞くと、

コロナで売り上げは落ちているが、
ウチは10代〜60代まで、
ほぼリピートの人が100%で、

しかも中には
まとめ買いをしてくださる方もいて、
ありがたいことに
比較的安定はしている

とのこと。

しかも、

お客様から野菜を
もらったり、

ご飯を一緒に
食べに行ったり、

岩盤浴に一緒に
行ったり、

友人のお付き合いをしている人も、中にはいるそうな。

失礼を承知で、
ちょっとご経歴も伺うと、

最初は旅行代理店で働いていたが、洋服好きが高じてアパレル販売員さんに転職し今に至るそう。

そして上記に書いた通りの
接客をしているそうです。

売り上げのために
無理をしているのではなく、

人が好きなので
ごく自然に
接客していると
なんかこうなった

と語っておられました。

なので、
セールはもちろん
割引関係ないフェアのお知らせをする
DM1枚を送っても

80%以上の人が
お店に足を運んでくれる
そう。

すげー
の一言です。

ところでこの店員さん、

絶妙なタイミングと
絶妙な会話で
非常にフレンドリーですが、

中にはこの接客が合わない人も
当然いると思います。

「なんだよ、
カンケーないことも喋ってさ」
と感じる人もいるでしょう。

でも、

合わない人もいる分、

ファンの方も
このスタッフさんには
大勢います。

そのファン具合は
先ほどご紹介した

他店の洋服を
わざわざ
この人に見せに来る
くらいの仲が良い

ということです。

毒にも薬にも
ならない接客

ではなく、

一方では嫌われるかもしれない

けれど

一方ではものすごく好かれる

これが、

アパレルの接客だけではなく
全てに置いて

ファンづくりのコツ

なのではないか
と改めて感じたお買い物の一コマでした。

そして、
儲かる
儲からない
だけで判断するのではなく、

自分の心にもウソをつかず

自然にその仕事が好きであること
の大事さ

を改めて感じ、

もしこのスタッフさんが他店にあるいは他ブランドに移動になったら、顧客が根こそぎ移動するんだろうな・・・と思いながらお店を後にしました。

あ、もちろん私も「見込みリピート客」の一人なので、

お見送りの際には

「またDMをお送りしますので
◯月◯日からのフェアには
ぜひいらしてくださいね^_^」

とキッチリ念を押されましたが^^;

まさに「抜け目なし」の
接客でございますw

それでは今日はこのへんで

\お読みいただきありがとうございます/

●過去の制作実績はコチラから
制作実績を見る
●グラフィックデザイン、セールスコピーライティングのご依頼はコチラから
お問い合わせフォーム
●Twitter
→@nishi_megumi_24

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA