私が常日頃お世話になっている柏駅東口から歩いて徒歩2分の、パスタとピザのお店“モンテローザ”さん(通称モンテさん)。
ピザとパスタのお店ですが、つい昨日も知人とコーヒー1杯で長時間仕事の話で盛り上がってしまいましたが(ディナータイムに大変失礼しましたm(_ _)m)、座席が広くて、適度に静かで、適度に賑わっていて、誰かとゆっくりお話したい時や一人でちょっと落ち着きたい時にもぴったりなので、最近はお茶だけでもついお邪魔してしまいます。
そんなモンテローザさんの野口正春シェフ。
お料理現場一筋35年の野口シェフが、長年現場に携わってきたからこそ直に肌で感じてきた「お客様視点の話」を、本ブログで連載しています。
前回の記事もぜひお読みください!
つい通いたくなる飲食店の味以外の要素 連載①現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその広告は「来店お断り」と言っていないかーこの連載は、野口シェフがモンテローザのスタッフ・アルバイトの方のために書き残したメモが原文です。(本ブログには掲載許可をいただいています、ありがとうございます。)
“35年もの間料理の現場一筋”の野口シェフが残した言葉には、
「本当にお客様のことを見つめている」という気持ちが節々に感じられます。
お料理世界のお話が中心ですが、
「お客様」相手にお仕事をしている皆様に本当に読んでいただきたい!!
今注目されており
非常に重要な考えでもある、
「カスタマーサクセス」
「顧客体験」の
原点を感じられる内容です。
(内容は前回の続きですので、
↓こちらをお読みいただくとより楽しくお読みいただけます^_^)
↓モンテローザさんの情報はコチラから
住所:柏市柏1-4-3京北ビル地下1F
(JR常磐線柏駅東口からすぐ、柏2番街アーケード内)
電話番号:04-7166-2611
公式サイトはコチラから
スタッフが一丸になっても売り上げが回復しないワケ
小さな飲食店が生き残るためには、
「お客様の視点」
「お客様の心理」が
大切なのは少しご理解
して頂けたと思っています。以前、
担当したお店で
こんなことがありました。年々売り上げが減少して、苦しい事、
そして、
1年位かけてスタッフが一丸となって
「大改革」を行ったので
お店の状態は非常によくなった、でも、売り上げは、
全く回復しない
と言う内容を話してくれました。特に、
「大改革」に関しては、「あれだけの事を
やったにもかかわらず、
売り上げが
回復しなかったのが
とても悔しいです。」と、訴えてましたので、
いったいどんな改革をしたの?
と尋ねると・「衛星管理が弱かったので強化しました」
・「倉庫がちらかっていたので、大掃除しました」
・「ミーティングを最低月一回するようにしました」
・「厨房の棚を増設しました」
・「チームワークを乱す人を排除しました」
・「店舗マニュアルが無いので作成しました」などと、
自信たっぷりに話してくれました。もっとあったと思いますが
こんな感じです。どれも、これも、
お店にとっては大切な事ですが、
この取り組みで売り上げが、
回復するでしょうか?会って間もない店長でしたが、
言う事は決めています。「残念だけど、
そのような取り組みでは
売り上げが回復するはずありませんよ」と伝えると、
店長は、
「はぁ?」と
怪訝そうな顔をしてました。
お客様は舞台裏の努力に拍手をしない
演劇に例えるならば、
お客様は舞台での演技に対して拍手喝采を
送ってくれるのです。舞台裏の努力に対しては、
拍手など送らないばかりか、
そんな努力は
見せてほしくないと思っています。この、事例を特別な店の話であって、
自分達はそんなレベルではない
と思うかもしれません。ですが、これと似通ったものは
必ず、
私たちのお店にも潜んでいます。ある意味、
「売り上げ」
「利益」
「原価率」
「客単価」といったテーマはお店にとって、
とっても大切なテーマであっても、
お客様には全く
関係が無い事を認識してほしいのです。売り上げ不振のお店の多くは、
このように
お客様に関係がない所ばかりに
目を奪われてエネルギーを費やしてます。そして、
それが
お客様に無関係なレベル以上に、
不快感を与えてしまう場合も
多々あるのです。この手の話は、
なにも小さな飲食店に
限ったことではありません。ある大手外食企業のお店に
お邪魔した時に
「営業計画書」なる書類を
見せてもらいました。いったいどんな事が書かれているのか、
どんな「営業計画」なのか
楽しみにして見てみると、「事務所の整理整頓」
「発注の適正化」
「清掃スケジュール」
「ミーティングの実地」
といった内容ばかり書かれていました。こんな状況を
業務の「ひきこもり」だと思っています。
“お客様に伝えてナンボ”である
お客様は、
舞台での演技(サービスなど含めた販売努力)に対して、拍手喝采(来店、注文、再来店)を送ってくれるのに、舞台に出てこないで舞台裏の棚の整理などをやっているわけですから
これでは、まさに、
「ひきこもり」言えるでしょう。また、
舞台裏は基本的にお客様と接することのない場所ですからどんどんお客様との接触が面倒になってしまいがちになりますよね。こんな話をすると必ず、
上司の人が「それは、指示したんです」
「事務所の整理が出来ない人間にお客様の
おもてなしは出来ないですからね」「まずは、“ここから”と言う事です」
これも一見まともは話に聞こえますが、
単に
「ひきこもり」を悪化させ、
正当化してるにすぎません。逆に、
芸能人のステージの舞台裏などのを特集している番組を見たことあると思いますが、ステージでは優雅に笑顔を振りまきながら、舞台裏では、ドタバタと衣装を着替えたり、舞台設備を変えたり、舞台の裏と表が
こんなに違うのかと思ったことありませんか?プロは舞台がすべて、
舞台で活躍してナンボです。飲食店で言えば、
お客様に伝えて
ナンボと言う事です。
ベクトルを向けるのは“自分”ではなく“お客様”
野口シェフが感じた
「お客様に関係ない業務の“引きこもり”」。
この話は飲食店だけに限らず、いろいろな業界でも同じことが起こっているのではないかと常に感じています。
以前は私も広告代理店からの制作依頼を引き受けていましたが、あまりにも“ベクトルがお客様に向いていない”内容が多く、代理店の会議室で決まった方向性のデザインをせっせと制作していました。
プレゼンの際も
「今主流の〇〇写真法を取り入れました」とか平気で口走っていたこともあります(あー恥ずかしい)
デザイナーの舞台は
出来上がったデザイン。
それが“活躍する”ということは、
売上が上がったり、
お申し込みがあったり、
クライアントの“次回”につながるきっかけを作れるかどうかということ。
デザインのポイント、
コピーのポイントは何か?
と聞かれた時には
「常にお客様目線」で説明をできるようなクリエイティブをすることが、カスタマーサクセスにつながるクリエイティブの原点なのではないかなと思っています。
連載③に続きます。
次回もお楽しみに!
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