連載⑥現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー色んな経験が自分を客観的に見るきっかけを作るー

先日から本ブログで掲載している「現場一筋35年のシェフに学ぶ集客」シリーズ。

↓以前の連載はこちらからどうぞ↓

つい通いたくなる飲食店の味以外の要素 連載①現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその広告は「来店お断り」と言っていないかー 連載②現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー小さい飲食店が生き残る秘訣ー 連載③現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー“舞台意識”を持てばルーチンワークの行動も変わるー 連載④現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその容器にそのプリンはおかしいやろ!?ー 連載⑤現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーお客様を呼ぶことを常に手抜きしてはいけないー

柏駅東口の二番街アーケードの入り口にある、パスタ&ピザのレストラン“モンテローザ”さんで、シェフをされている野口正春さんが、現場のスタッフのために残した「お客様に対する姿勢について」書かれたメモを元にして、本ブログ用に再編集した記事をご紹介しています。(本ブログには掲載許可をいただいています)

“お客様思考”、“お客様目線”をいつも大事にしている野口シェフの言葉は、飲食店で働く人だけではなく、これからのクリエイターが忘れてはいけないことの一つ。

今回は
「とある方から気づかされた点」について。

私も色々な方と知り合ってきましたが、スーツをビシっと着こなして、有名な大学を出て、ご立派な肩書きを持っている方々だけが何も素晴らしい、とは限りません。年齢や学歴に関係なく、見習う点に気づかされる人はたくさんいます。

そして、自分が心地よい「コンフォートゾーン」から抜け出すことは難しいですが、思い切って外の世界を見るとそこで意外な発見や、思いもかけなかった経験ができることがあるかも、と感じる話です。

私には、3人の師匠がいます。
その中の一人「S師匠」の話をします。

この人の出会いはバブル崩壊後、
転職を余儀なくされ、
「どーすっかな〜」と思っていた時
「オレんとこ来い」の一言で
S師匠の元で働くことが決まりました。
(勿論、それ以前から面識はありましたが)

これで「S一派」の仲間入り!
なのですが、

この人、
間違いなく、

元893です。

 

なぜ、料理人になったのかは
正直よくわからないのですが、

パンチパーマにその身なり、
飲みに行く場所は「そういう所」ばかり・・・

元893に間違いありません。

一年程たったある日、

「おい!のぐ!」(なぜか、のぐって呼ばれる)

「来週の水曜日から、一週間海の家手伝って来い!!」

 

「はい!」

勿論、師匠に対して「いいえ」はありませんので、
1週間、海の家を手伝いに行くことになりました。

「詳細はこのMさんに電話して、確認してくれ」

と、メモを渡されたので
休憩時間にMさんに電話して、確認。

電話に出たMさんは
「じゃあ、来週の水曜日、池袋の純喫茶○○に
荷物を持って来てください。」

と丁寧に言われました。

「ほっ・・・Mさん・・・
良い人で良かった」と
内心安心していました。

そして当日、
ちょっと早めに着き純喫茶○○に入店し、
アイスコーヒーを注文し待っていました。

しばらくすると、一人の男性が入ってきました。

「ん!?」

パンチパーマに、その身なり・・・。
嫌な予感がします。

チラ見してると、その人はカウンターのスタッフに

「野口さん来てますか??」

と尋ねています。

内心では安心していたけど、
やっぱりそちらのスジの方で、

この方が紛れもないMさんだったのです。

 

佐々木さんと飲みに行く店の
オーナーっぽい人だと、
ここで思い出しました。

Mさんは私に
「じゃあ行きましょう」と言い
外に出て、

「まず、事務所に車を取り行こう」
と言いました。

「じ・事務所!?(マジかよ何の事務所だよ・・・)」

こうして893と一緒に
海の家を手伝う7日間がスタートしました。

事務所(何かの)から、
ワゴン車を出し茨城・東海村向かいました。

運転手は勿論私です。

翌日、市場へ買い出しに行き、
海の家の営業が始まりました。

担当は、焼きそばです。

私は、炒め専門。
パック詰めや販売は、893です。

お昼前位から、どんどんお客さんが来ますが
私はここで見た893の接客に驚いたのです。

 

若い兄ちゃんが来ると・・・

「おっ!兄ちゃん若いな、
どれ、大盛りにしてやろう!」

 

子供が来ると・・・

「紅生姜は食べられるのか?」

 

家族連れが来ると・・・

「割りばしは、何本だい?」
「袋に入れるかい?」

 

などなどの気遣い・・・

完全に「商売」をしています。
これは、本当に驚きました。

よっぽど、我々よりも
「商売が何か」を
知っていると思ったのです。

 

年配のお客様にはフォークだけではなく
さりげなく、お箸を差し出していますか?

 

お客様の要望にちゃんと答えてますか?

 

忘れ物チェックはしてますか?

 

キョロキョロしてるお客様に
「トイレはどこですか?」
なんて聞かれてませんか?

それでは、一歩遅いのです。

 

入店に気づかないなんて事はないですか?

結局、商売繁盛の秘訣とは、
こんな所にあるのかもしれないと、
気づかされたのです。

このようなことは
会議の席でなくても、
一分間ミーティングで直せるはず。

今一度、自店を客観的に見てはどうですか?

とにかく、この海の家では
とても良い経験をさせてもらい、
その後も

S師匠には、
「視点と思考、商売」を教えて頂きました。

しばらく、連絡してないから、
電話でもしてみっかな〜。

いろんな人と、いろんな経験をすることで、
新しい発見や大切なことに気づかされると感じるお話です。

特に、私のようにフリーランスで一人で活動していると、人に会うことを意識して生活しないと、本当に誰とも接触しない日が何日も続く時があります(笑)

「自分を客観的に見つめる」きっかけを何でもいいから作ること。
これは、成長のために欠かせないことだと強く思った今日この頃です。

それでは今日はこの辺で!

\お読みいただきありがとうございます/

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