連載⑦現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその“お客様の声”アンケートはお客様の心を読んでる?ー

モンテローザ 柏

先日から本ブログで掲載している「現場一筋35年のシェフに学ぶ集客」シリーズ。

↓以前の連載はこちらからどうぞ↓

つい通いたくなる飲食店の味以外の要素 連載①現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその広告は「来店お断り」と言っていないかー 連載②現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー小さい飲食店が生き残る秘訣ー 連載③現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー“舞台意識”を持てばルーチンワークの行動も変わるー 連載④現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ーその容器にそのプリンはおかしいやろ!?ー 連載⑥現場一筋35年のシェフに学ぶ集客 ー色んな経験が自分を客観的に見るきっかけを作るー 参考 ページタイトルサイト名

柏駅東口の二番街アーケードの入り口にある、パスタ&ピザのレストラン“モンテローザ”さんで、シェフをされている野口正春さんが、現場のスタッフのために残した「お客様に対する姿勢について」書かれたメモを元にして、本ブログ用に再編集した記事をご紹介しています。(本ブログには掲載許可をいただいています)

“お客様思考”、“お客様目線”をいつも大事にしている野口シェフの言葉は、飲食店で働く人だけではなく、これからのクリエイターが忘れてはいけないことの一つ。

ちなみに、
今日は夕ご飯をいただきに、
久しぶりにモンテローザさんにお邪魔してきました。

今日はモンテローザさんの夏の風物詩パスタ、
<
超期間限定>
冷製「わさびカブとイクラのスパゲティー」(1,400円)
を迷わずオーダーです^o^/

わさびカブとは別名、暮坪かぶ。
岩手県遠野暮坪原産の「究極の薬味」といわれているカブです。

天正年間に近江の薬売り・近江弥右衛門が持ち込んだと伝えられ、以来約400年間、遠野市上郷暮坪地域の限られた地区だけで栽培されてきたカブなのですが、今年は長梅雨の影響で収穫時期が1ヶ月ほど遅れてこの時期に。

このわさびカブと
プチプチのイクラ、
青じそがトッピングされた
冷たいパスタは本当に美味しい〜!

食べるとめっさ元気になります。
超期間限定のメニューですので気になる方はお店に急いでください^_^

(おまけ↓禁断のデザート2コ食い・・・
レモンタルトとティラミスです。
どちらも本当に美味しいのですがティラミスが大変にやばかった・・・。)

モンテローザ 柏
モンテローザ 柏

何かのグルメブログのようになってきましたが、
本題に入ります。

今回は
「お客様の心を読む」について。

飲食店では
「お客様の声を大切にせよ」と
よく言われます。

 

我々の店内でも

お客様アンケートをやっていますが

アンケート項目は
どこもかしこも同じような内容ばかりで、
正直な感想としては
「そんなこと聞いてどうするの?」
「本当にそんなこと聞かなければわからないの?」
と言いたくなります。

美味しいかどうか、
料金が高いかどうか、
また来るかどうか、

そういうことを聞かなければわからないのは舞台裏思考で「原価率だ、客単価だ、前年比」だと騒いでいるからではないでしょうか?

また、
アンケートに答えるお客様心理だって
微妙なものです。

大手外食企業が、
女性を中心にアンケート調査を行った時の話です。

そこで、
「どんなメニューを食べたいか?」

と言う質問に対して、
圧倒的に多かったのは、

「ヘルシーなメニュー」
「野菜のメニュー」
でした。

しかし、
実際の注文メニューを調査したら、

「とんかつ」
「からあげ」
「ピザ」
「ステーキ」

など、
とてもヘルシーとは、
言えない物ばかりだったそうです。

考えてみれば、
女性がアンケートに答える際に
「カロリーが高めのメニュー」
とは書かないでしょうし、
店内アンケートでもよほど頭にくることでもない限り、そんなに悪くは評価はしないでしょう。

 

そもそも、お客様の意見を聞く以前に

「自分達が気付いている課題を
すべて改善したら?」

と思うのです。

自分達で気付いている課題が山ほどあるのに、
さらにアンケートで課題を
収集するのは、とてもおかしなことです。

まるで、学生が数学の基本問題にも答えられないのに

「先生、もっと難しい応用問題を出してください」

と言っているようなものではありませんか?

レベルの高いお店と
レベルの低いお店の差は
こういう所に現れます。

つまり、

レベルの高いお店は、
問題を解決する仕事をしているのに対し、
レベルの低いお店は、
問題を見つける仕事をしているのです。

アンケート用紙を設置するくらいなら、
もっともっと、
お客様の様子を観察してくだい。

お客様は、とても正直です。

怒りながら
ニコニコしているお客様なんていませんし、

大満足しながら怒るお客様もいないでしょう。

価値率だって、
お客様を見ていればわかるはずだし、
また来てくれる可能性があるかどうかだって、
きっと、わかるはずです。

「お客様の声を聞く」

と言う思考を

「お客様の心を読む」

と言う思考に変えてみてはどうですか?

そうする事で、
自ずとサービス力も
格段にアップするはずです。

このように、
視点と思考を変えることによって
色々な相乗効果を生むこと、
これが、

「実行力」
「実現力」

の成せる業です。

ですから、厨房だけにいては、
何も見えません。

お客様と
「心の会話」を
しましょう。

私も、ランディングページやチラシを作る時には必ず「お客様の声」を入れるようにしています。

ですが、
この「お客様の声」が100%生かすためには質問力にコツがあります。
先に書いたように「心の会話」ができるような質問をする必要があるんですね。

例えば、
「利用した感想をお書きください」と質問するのではなく、
「もしこのお店を大切なご友人に紹介していただく場合、どのようにご紹介していただけますか?」と聞いてみます。

恐らく、ただ「利用した感想を・・・」と質問するより、より濃密な回答が得られる可能性があります。

そういえば、
2017年にキリンビールが、看板商品の「一番搾り」のブランドを斬新する時、1万人以上のお客様に聞き取り調査をした質問内容をご存知でしょうか?

「一番絞りに何を求めますか?」ではなく
「どういう時になぜビールを飲むのですか?」
いう質問を突き詰めて1万人に聞きまくったんです。

上の質問は「ベクトルが自社に向いている内容」ですが、
下の質問は「お客様の心を聞き出そう」としています。

「お客様目線」でブランドを再生しようというキリンビールの姿勢がとても良く見える質問内容だと思います。

お客様の心を読むこと。
アンケートを取ることに満足せず、このことを念頭に置いて貴重なお客様の声を生かしていきたいですね。

それでは今日はこの辺で。

 

\お読みいただきありがとうございます/

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